ド派手な戦闘シーンは“IMAX推し”!『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』で飛び込む鬼滅ワールド
「神回」と話題となった炭治郎や宇髄たちと上弦の鬼との戦闘シーンの迫力がすごすぎる!
「遊郭編」では、柱の一人、音柱の宇髄天元(小西克幸)と共に、炭治郎たちが鬼の棲む遊郭で過酷な戦いに挑んだ。とりわけ、クライマックスとなる激闘がつづられた第十話、第十一話は、映像の力強さ、声優陣の熱演などすべてが破格のクオリティを発揮し、SNS上でも「劇場で観たい」という声が続出。今回は、そのファンの願いを叶える機会となった。
最新鋭の技術を最大限に駆使したIMAXなら、より生き生きとした映像体験が味わえ、楽曲や劇伴のリズムに合わせて心まで踊るはず。そして、注目の一つは戦闘シーン。炎が燃え盛る遊郭の様子は熱風がこちらにまで吹いてくるかのような臨場感があり、いっきに映画の世界へと誘われる。IMAXの映像はシーンのなかの温度すらも感じられるほどクリアで、自分自身も炭治郎たちの戦いの舞台となる遊郭に迷い込んだような感覚を得られるのだ。
「遊郭編」の敵となる「上弦の陸」の鬼、堕姫(沢城みゆき)は血鬼術で帯を自在に操り、炭治郎たちを苦しめる。吾妻善逸はその攻撃に応じるが、神速を表現するスピード感あふれる映像も圧巻だ。炭治郎は、堕姫の兄でもう一人の「上弦の陸」の鬼、妓夫太郎(逢坂良太)と対峙することになるが、炭治郎が刀を振り下ろす場面は、特に力強さを感じることができる。攻撃の際に躍動感を持って描かれる、特殊効果におけるカラーのコントラストも、大スクリーンで見届けられるのがうれしい。さらに炭治郎たちにとって頼もしい柱、宇髄天元と妓夫太郎のド派手な戦いぶりは、お腹の底に響くような爆発音や、激しく刀がぶつかり合う音も迫力があり、見応えたっぷり。
昨年3月に開催された「AnimeJapan 2022」のステージで、「遊郭編」を振り返った炭治郎役の花江が「みんな叫びまくりで、すごかったです」と熱い現場となったことを告白し、嘴平伊之助役の松岡禎丞も激闘のシーンではこれまで以上に仲間との一体感を実感したと語るひと幕があったが、その言葉どおり、声優陣の気迫に満ちた演技もすさまじいものがあった。声優陣やスタッフも、原作に描かれた炭治郎の“諦めない力”に呼応するかのように熱意とクオリティを高めていくのが本シリーズのすごいところと感じる。深みある映像とサウンドを感じられるIMAXで、細部までこだわり抜いたバトルシーンを全身で浴びるように鑑賞すれば、呼吸やまばたきも忘れるほど見入ってしまう。劇場で観て圧倒される完成度と、太鼓判を押したい。
「鬼滅の刃」らしい、ドラマチックな展開に浸る
「週刊少年ジャンプ」の作品らしい王道感だけでなく、鬼たちの葛藤も明らかにするなど単なる勧善懲悪の物語ではない点も、本シリーズの大きな魅力だ。「遊郭編」では、炭治郎&禰豆子と形は違えど、妓夫太郎&堕姫の兄妹の結ぶ特別な絆も視聴者の胸を打った。
妓夫太郎のねっとりとした性質や、ささやき声、炭治郎たちを挑発するような高笑いなど、その不気味さを見事に表現した逢坂。沢城は、堕姫の強烈な恐ろしさだけでなく、泣いたりわめいたりと、子どものような一面までをすばらしく体現するなど、演じた2人共が巧みに声色を変化させながら、豊かな表現力で難役を演じきっている。過酷な環境を2人で生き抜いてきた、妓夫太郎&堕姫。暗黒さえも鮮明に映しだすIMAXなら、彼らの怒り、悔しさ、悲しみが語られる暗闇の場面でも、2人の織り成すドラマ、そして炭治郎の優しさに深く浸ることができる。彼らの物語も、大スクリーンと極上の音響で目撃すればいっそう物語に深く入り込めること間違いなしだ。