日本で観られそうな目玉作品も。サーチライト、A24、Netflix…サンダンス映画祭で見つかる映画ファン必見作は?

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日本で観られそうな目玉作品も。サーチライト、A24、Netflix…サンダンス映画祭で見つかる映画ファン必見作は?

毎年アカデミー賞のノミネーション発表前後にユタ州パークシティで行われるサンダンス映画祭は、「未来のオスカー候補」を見つける映画際として、スタジオやストリーミング各社が駆けつける場所になっている。それは、サンダンス出品作の多くが特定のスタジオが企画から立ち上げた作品ではなく、世界中のクリエイターが独自に作った作品(インディペンデント作品)をお披露目する場で、それらの作品はサンダンスを出発点に配給会社を見つけ、世界中の映画祭や映画賞にピックアップされていくからだ。大手スタジオはどこも小規模アート系作品を扱うサブブランドを持っていて、ディズニーで言えばサーチライト・ピクチャーズ、ソニー・ピクチャーズで言えばソニー・クラシックス、ユニバーサル映画ではフォーカス・フィーチャーズと、どのレーベルもアカデミー賞の常連になっている。

サンダンス映画祭出品はアカデミー賞受賞につながる説!今年の注目作は?

2022年のサンダンス出品作の『生きる LIVING』(3月31日公開)のビル・ナイは、第95回アカデミー賞の主演男優賞にノミネートされた
2022年のサンダンス出品作の『生きる LIVING』(3月31日公開)のビル・ナイは、第95回アカデミー賞の主演男優賞にノミネートされた[c]Courtesy of Sundance Institute

例えば、2020年のサンダンスで話題となったのは、リー・アイザック・チョン監督の『ミナリ』(20)と、フローリアン・ゼラー監督の『ファーザー』(20)、エメラルド・フェネル監督の『プロミシング・ヤング・ウーマン』(20)、ドキュメンタリーの『アメリカン・ファクトリー』(19)などだった。『ミナリ』はUSドラマ部門の審査員賞と観客賞をW受賞し、他の作品も翌年の第93回アカデミー賞で各賞を受賞している。

完全オンライン開催だった2021年は、『コーダ あいのうた』『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』『ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償』(すべて21)などが上映された。『ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償』は第93回アカデミー賞でダニエル・カルーヤが助演男優賞と歌曲賞を、翌年の第94回で『サマー・オブ・ソウル』が長編ドキュメンタリー映画賞を受賞している。『ミナリ』同様、USドラマ部門の審査員賞と観客賞受賞の『コーダ あいのうた』はサンダンスでプレミアされた作品として初めてアカデミー賞作品賞受賞作品となった。

1月24日に発表になった第95回アカデミー賞のノミネーションには、2022年のサンダンス出品作の『生きる LIVING』(3月31日公開)から主演男優賞候補のビル・ナイ、脚色賞候補のカズオ・イシグロが、『ファイアー・オブ・ラブ 火山に人生を捧げた夫婦』(22)と『Navalny』が長編ドキュメンタリー賞候補に選ばれている。

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