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目黒蓮、松村北斗ら日本アカデミー賞新人俳優賞8名の出演作&待機作をチェック!彼らが語る10年後、20年後の“自分像”

コラム

目黒蓮、松村北斗ら日本アカデミー賞新人俳優賞8名の出演作&待機作をチェック!彼らが語る10年後、20年後の“自分像”

有岡大貴『シン・ウルトラマン』

庵野秀明の企画・脚本×樋口真嗣監督のタッグによる「ウルトラマン」のリブート版として制作され、44.4億円のヒットとなった『シン・ウルトラマン』で受賞したのは、Hey! Say! JUMPの有岡大貴だ。「威獣特設対策室」のメンバー、滝明久役を演じた有岡は、西島秀俊、長澤まさみら錚々たる実力派俳優陣と絶妙なアンサンブル演技を見せていた。

有岡は「いろんなことの源みたいな感じです。普段はグループで活動させてもらっていて、ライブもそうですが、日々インプットが必要だと感じていて。そんな時に劇場で映画を観ることでインスピレーションや刺激を受けて、本当に助けられています。この先も変わらず映画に触れていたいですし、もし俳優として呼んでいただけることがあるのならば、この賞に恥じないお芝居ができたらと思います」と俳優業にはかなり前向きだ。実は子役時代からかなりの場数を踏んできた有岡だけに、今後ももっと映画に出演していただきたい。

番家一路『サバカン SABAKAN』

『サバカン SABAKAN』の番家一路
『サバカン SABAKAN』の番家一路撮影/富塚沙羅


1980年代の長崎を舞台に、少年2人が織りなすひと夏の冒険を生き生きと描いた『サバカン SABAKAN』で受賞した番家一路は、2010年生まれの12歳。無名の子役だったが、映画初出演にして初主演という重責を果たした。彼の観ていて引き込まれずにはいられない自然体の演技がすばらしい。

「映画に出ている人はすごいなと思っていたので『サバカン SABAKAN』に出て、自分が映画の中にいるんだって考えたら不思議な気持ちになりました。またぜひやりたいです。10年後20年後も俳優業を続けているか、ほかの道に進むかはわからないけど、楽しんでいてほしいと思います。ほかの道は…お金持ちになりたいというか、楽しく生きていきたいので社長とか!?になりたいです」と、子どもらしい素直な気持ちを語ったコメントも好感度大。ちなみに番家は、第77回毎日映画コンクールのスポニチグランプリ新人賞も受賞している。

目黒蓮『月の満ち欠け』

菊池と同じく『月の満ち欠け』で受賞した目黒蓮(Snow Man)は、昨年社会現象にもなったテレビドラマ「silent」で大ブレイクしたことも記憶に新しい。この「silent」でろう者の青年・佐倉想役を演じ、同時期に朝の連続テレビ小説「舞いあがれ!」では、福原遥演じるヒロイン岩倉舞の恋人となる俺様キャラの柏木弘明役というタイプの違う役柄を演じ分けた目黒は、いまや飛ぶ鳥を落とす勢いを見せる無双の新進スターとなった。受賞作の『月の満ち欠け』では、切ないラブストーリーの一端を担う三角哲彦役を好演。

目黒は、「映画は、明日も頑張ろうと思えるような、その先の人生になにか影響するような、不思議なパワーのあるエンターテインメントだと思っています。自分が出た作品も誰かを励ますことができたらうれしいです。一回きりの人生なので、10年先も、20年先も悔いのない、少しでも楽しい時間が増えるような生き方ができていたらいいなと思います」と映画への想い入れを語った。

目黒の映画最新作は、待望の単独初主演作『わたしの幸せな結婚』(3月17日公開)。原作は顎木あくみのファンタジー小説で、目黒は冷酷無慈悲な軍人、久堂清霞役を演じる。今田美桜扮するヒロイン斎森美世と熱いロマンスを織りなす清霞だが、孤高さとドSぶりを兼ね備えたキャラで、これまた女性ファンのハートを鷲づかみしそう。

松村北斗『ホリック xxxHOLiC』

最後にご紹介するのは、蜷川実花監督が放ったビジュアルファンタジー映画『ホリック xxxHOLiC』で受賞した松村北斗。CLAMPの大ヒットコミックを実写映画化した本作で、松村が演じたのはクールでミステリアスな雰囲気の百目鬼役だ。SixTONESのメンバーのなかでも俳優業に精力的な松村は、映画やドラマに引っ張りだこだし、声優に初挑戦した、新海誠監督の『すずめの戸締まり』もメガヒット中である。

松村は「映画は観に行こうと思わないと観られないけど、そういう意味で価値のある物を作って、受け取ってもらおうとする熱量みたいなものを感じます。僕を選んでくれた方に『やっぱりあの時、俺、私、間違ってなかったな。先見の明があったな』と思ってもらえるような10年後20年後でありたいし、映画に憧れみたいなものがあるのでお芝居は『頼むからやめてくれ』って言われるまで挑戦したいですね」と映画愛を語っている。

2021年11月から2022年4月にかけて放送された連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で、上白石萌音演じるヒロイン安子の夫、雉真稔役に扮し、お茶の間でも人気を博した松村だが、同じく上白石と共演する2人のW主演映画『夜明けのすべて』が2024年2月公開予定ということで、いまから熱い視線が向けられている。

今後も活躍が大いに期待される、8人の新進スターたち。いずれ劣らぬ可能性を感じさせる彼ら、彼女らのさらなる躍進を願い、この度の受賞に拍手を贈りたい。

文/山崎伸子

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