ブレンダン・フレイザー、感無量!主演男優賞受賞スピーチ全文&オスカージョークも飛びだした受賞後インタビュー|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
ブレンダン・フレイザー、感無量!主演男優賞受賞スピーチ全文&オスカージョークも飛びだした受賞後インタビュー

インタビュー

ブレンダン・フレイザー、感無量!主演男優賞受賞スピーチ全文&オスカージョークも飛びだした受賞後インタビュー

「ハムナプトラ」シリーズ(98〜08)や『センター・オブ・ジ・アース』(08)などで主演を務めたブレンダン・フレイザーがスクリーンから姿を消してからしばらく経っていた。体調や心理面での不調を訴え、エンタテインメント業界に蔓延るハラスメントに悩まされた時期もあったという。彼の映画への復活を牽引したのは、『レクイエム・フォー・ドリーム』(00)、『レスラー』(08)、『ブラック・スワン』(10)などで知られる鬼才、ダーレン・アロノフスキー。『ザ・ホエール』(4月7日公開)はサミュエル・D・ハンターの戯曲の映画化で、フレイザーは過食症で体重が270kg超まで増えたチャーリーを演じている。

苦難の時を乗り越え、見事なカムバックを果たしたブレンダン・フレイザー
苦難の時を乗り越え、見事なカムバックを果たしたブレンダン・フレイザーKyusung Gong / [c]A.M.P.A.S.

昨年9月のヴェネチア国際映画祭でプレミアが行われて以来、フレイザーの魂を削るような演技に賞賛が贈られ、賞レースの筆頭候補として走り続けてきた。長年表舞台から遠ざかっていたフレイザーにとって、急激にたくさんの人の前に出て、たくさんの人の目に触れ、批評に晒されるのは酷な日々だったと想像できる。主演男優賞受賞後のインタビューでは、「気持ちが少し軽くなりました」と、プレッシャーに耐える日々だったことを明かしている。

主演演技賞を独占したA24作品の俳優陣
主演演技賞を独占したA24作品の俳優陣Michael Yada / [c]A.M.P.A.S.

『ザ・ホエール』を製作したA24は第95回アカデミー賞で、フレイザーの主演男優賞のほか、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の主演女優(ミシェル・ヨー)、助演女優(ジェイミー・リー・カーティス)、助演男優(キー・ホイ・クァン)と、あわせて演技部門4部門を制覇する快挙を成し遂げている。

ブレンダン・フレイザー 主演男優賞受賞スピーチ全文

『ザ・ホエール』にかけて作品を”鯨”に例えたブレンダン・フレイザー
『ザ・ホエール』にかけて作品を”鯨”に例えたブレンダン・フレイザーPhil McCarten / [c]A.M.P.A.S.

「これがマルチバースというものでしょうか。なんてことでしょう。この栄誉を授けてくれたアカデミーと、大胆な映画を作りあげてくれたA24に感謝します。ダーレン・アロノフスキー監督にも感謝を。私にクリエイティブな命綱をつけ、『ザ・ホエール』という船に乗せてくれました。この物語を書いたサミュエル・D・ハンターは私たちの灯台でした。(候補者の)みなさんは、鯨のような大きな心を曝け出し、魂の内面を見せてくれましたが、それは誰もができることではありません。この部門で皆さんと一緒に自分の名前が並んだことを光栄に思います。鯨(タイトルの『ザ・ホエール』にかけて)が深い水の中でここまで泳げたのは、(共演者の)才能あふれるホン・チャウのおかげです。


【写真を見る】ブレンダン・フレイザー一家の記念撮影…と思いきや、キー・ホイ・クァンがひょっこり!?
【写真を見る】ブレンダン・フレイザー一家の記念撮影…と思いきや、キー・ホイ・クァンがひょっこり!?[c]EVERETTE/AFRO

30年前にこの仕事を始め、物事は順調だったわけではなく、仕事がなくなるまで感謝に欠けていました。だから、このように認められたことに、心から感謝しています。共演者たちがいなければ成し遂げられませんでした。まるで私は海底探査をしているようで、水面に向かう気泡を眺めているようでした。愛する息子たちに。マネージャー、すべての皆さんに心から感謝します。よい夜を」


第95回アカデミー賞特集

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