「オードリーの美しさは、弱さも含めた強さ」豊田エリーがいまも愛され続けるオードリー・ヘプバーンの魅力を語る
ハリウッド黄金期の大スターでファッション界のアイコンとなり、後年はユニセフ親善大使として献身したオードリー・ヘプバーン。いまも世界中の人々から愛され続けるヘプバーンだが、実生活では愛情に恵まれず、常に愛を渇望してきたという。そんな彼女の知られざる素顔をひも解く初の長編ドキュメンタリー映画『オードリー・ヘプバーン』がAmazon Prime Video チャンネル「スターチャンネルEX」にて配信中だ。憧れの女優にヘプバーンの名を挙げる俳優の豊田エリーが、本作の見どころと、永遠に色褪せないヘプバーンの魅力を雄弁に語った。豊田が挙げるちょっと意外な“お気に入りの作品”にも注目してほしい。
「オードリーの映画では、『ローマの休日』が私にとっては“天空”の1位」
幼少期からヘプバーンの映画を数多く観てきたという豊田は「おそらく“女優さん”という存在を初めて知ったのがオードリーです。小さいころに街なかの広告でよく見かけましたし、過去の名作を追いかけたりするなかで、当然のごとく憧れる存在になっていきました」と目を輝かせる。
ドキュメンタリー映画『オードリー・ヘプバーン』の鑑賞をきっかけに、過去作を観直したくなったと語る豊田に、ヘプバーンの映画ベスト1作品を尋ねると「みんなが一番に挙げる『ローマの休日』を避けようと思いましたが、やはり圧倒的No.1です」と満面の笑みを見せる。
「ほかの作品をいまの価値観で観ると、いくらオードリーがすばらしくても、物語として女性に決定権がないことが多く、子どもの時は無邪気に楽しんでいたのに、いま観るとあまり好きになりきれないところがあって。でも、『ローマの休日』は、いつ観ても心が揺さぶられます。たった1日の友情が一生に残る思い出になり得るなんて、すてきすぎます。文句のつけようがない大傑作ですし、このドキュメンタリーを観たあとで観返すと、より深みが感じられ、私にとっては“天空”の1位です」。
続けて豊田はもう1本、『ローマの休日』(53)と同じウィリアム・ワイラー監督作『噂の二人』(61)もピックアップ。本作は、ヘプバーンと名優シャーリー・マクレーンとの共演作で、制作当時は検閲が厳しかった同性愛について斬り込んだ野心作だ。
「いまの感覚で観ると信じがたいのですが、当時のアメリカでは同性愛だと疑われただけで、罰せられていたそうです。物語の終着点があまりに悲しいので、ベスト1には挙げられませんが、私自身は後半でシャーリー・マクレーン演じるマーサが、オードリー演じるカレンに自分の想いを打ち明けるシーンがとても心に残っています。絶望するマーサの告白を受けたカレンは、その想いは罪じゃないと、彼女を包み込むように言います。シャーリー・マクレーンの激しいお芝居と、それを受けるオードリーのお芝居に心を打たれました。いまの時代、とても心にしみる映画だと思います」。
【スターチャンネル 放送情報】
■『麗しのサブリナ』
[STAR2 字幕版]5月4日(木・祝) 16:00~
■『オードリー・ヘプバーン』
[STAR2 字幕版]5月4日(木・祝) 18:10~
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