「現場での『キモい!』は褒め言葉でした(笑)」『劇場版 美しい彼〜eternal〜』酒井麻衣監督にインタビュー

インタビュー

「現場での『キモい!』は褒め言葉でした(笑)」『劇場版 美しい彼〜eternal〜』酒井麻衣監督にインタビュー

「『ただいま』ではなく、新しい気持ちで取り組みました」

――では今回、映画化にあたって特に意識されたことはありますか?

「シーズン1の時にしっかりと原作と向き合って、その気持ちを忘れてはいけないと思ったのと同時に、(新作にあたり)『ただいま』という気持ちでなく、新しい気持ちで取り組もうと思いました。萩原さんと八木さんとはシーズン1の時にたくさん話し合いましたが、2人が考えられている平良や清居像があると思うので、ディスカッションは多くなくお任せしました。実は私は俳優部とは必要なこと以外は話さないタイプなんです。キャストの方に考えてもらってやってもらうのが好きなので」

――萩原さんのここが平良っぽい、八木さんのここが清居っぽいと思うことがあれば教えてください。

「萩原さんは平良と同様、“無自覚な王様“という一言に尽きます(笑)。八木さんと清居に共通するのは愛されたいという気持ちだと思います」

普通の恋人になりたい清居と、清居を「神様」として接する平良はすれ違っていく
普通の恋人になりたい清居と、清居を「神様」として接する平良はすれ違っていく[c]2023 劇場版「美しい彼~eternal~」 製作委員会

――萩原さん、八木さんが解釈された演技で印象に残ったことはありますか?

「シーズン2の撮影中、平良がかき氷を清居にアーンしたあと、スプーンを持ち帰ろうとして自分はスプーンの反対側の柄で食べたところですね。(ドラマの)長さのためにやむなくカットしましたが、平良らしい!と思いました。清居はエビコロをアーンしてもらえなかった時などに、口をプクッと膨らませて『わ!プクッとした!』って思いました(笑)」

――では最後に、作品をこれから観る方にメッセージをお願いします。

「凪良先生の原作に愛をもって、キャスト、スタッフ一丸となって誠心誠意を尽くして完成させました。ぜひ劇場で体感してほしいと思ってます」


酒井麻衣監督は2012年に映画デビュー。ドラマやミュージックビデオなど幅広く活躍中
酒井麻衣監督は2012年に映画デビュー。ドラマやミュージックビデオなど幅広く活躍中

取材・文/牧島史佳

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