【リレー連載第5回】長州力『聖闘士星矢 The Beginning』で回想…「かませ犬発言」藤波辰爾との出会いと直感「彼とぶつかり合えてよかった」
「ぶつかり合えてよかったと心から感謝しています」
長州と藤波といえば「かませ犬発言」や「名勝負数え歌」などプロレス界の歴史に残るエピソードには事欠かない。「プロレスラーの数だけ想いがあるし、目的がある。どれもプロレス界を盛り上げていこうという気持ちにつながるもの。藤波さんとのあれこれは本当のところは本人同士にしかわからない。みんなはおもしろがっていろいろと話すけれど、僕は、本人同士がわかっていればいいと思っています」とキッパリ。プロレスラーになって一番驚いたのは「得たこともないお金、糧を得たこと」と強調。長州にとっての戦いとは「生きること」で、「仕事をして、糧を得て、誰にも迷惑をかけないで生きていく、ただそれだけだと思う。人生ってシンプルだよね」と微笑む。
プロレスラーとして、長州の“The Beginning”となったのは間違いなく「藤波辰爾」と言い切る長州。「初めて会った時、実力も人気の差も圧倒的に藤波さんが上。だけどなんとなく『いつか(試合で)当たる』と思っていました。なんか予感がしたんだよね、必ず当たるって。彼と当たらなかったらいまの自分はいません。彼と会えて、ぶつかり合えてよかったと心から感謝しています」と満足の表情を浮かべた。
“はじまり”の物語が描かれる『聖闘士星矢 The Beginning』。「予告を観ただけでもすごく興奮します。と同時に、僕の子どものころに観ていたものとは、まったく違うことを知らされます。時代が違うから、観るもの、感じるものが違いすぎてついていけない自分がいるのも事実です。でも、頑張って生きていれば、新しいなにかを見つけられて、出会えて、始められるかもしれない。新たなビギニングに出会った時に『違う』と目を背けるのではなく、しっかり向き合って対応できるような状態でいたいという気持ちで頑張り、踏ん張り続ける毎日です」。
プロレスラーになるまで、そして、プロレスラーを辞めたいまでも様々な“はじまり”に遭遇している長州。“はじまり”にはワクワクすると話した長州は、まさにいま星矢のはじまりの物語にワクワクが止まらないようだ。
取材・文/タナカシノブ
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