検証!MCU第一線を退いていた映画ファンは「アントマン」最新作でリベンジできるのか?

インタビュー

検証!MCU第一線を退いていた映画ファンは「アントマン」最新作でリベンジできるのか?

身長1.5cmの最小ヒーロー、アントマンの活躍を描くマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の人気シリーズ最新作『アントマン&ワスプ:クアントマニア』(23)。体のサイズを自由に変えられるアントマンといえば、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19)において、最強、最悪のヴィラン、サノスの“指パッチン”によって消滅してしまった人々を元に戻すのにも大きな役割を担ったキャラクターだ。そんなアントマンとパートナーのワスプらが人類未踏の量子世界を舞台に大冒険を繰り広げる、本作のMovieNEXが7月12日(水)より発売される。

現在までにディズニープラス配信のドラマシリーズを含めて、次々と作品が発表されているMCUだが、これらすべての作品を網羅するのは大変…と感じている人も多いはず。そこで今回、MOVIE WALKER PRESSでは、アメコミ作品に精通し、MCUのMovieNEXもコレクションしているライターの石井誠と、編集部の別所樹&山下暁による鼎談を実施。シリーズすべてを観ているもののパッケージまでは手を伸ばせていない別所、『エンドゲーム』以降の作品を追えなくなっている山下が、石井にこれからのMCUの楽しみ方、パッケージをコレクションする醍醐味を聞いてみた。

「MCUはドラマの本数も多いし、すべてを観るのは難しくなった」(山下)

別所樹(以下、別所)「今年もこの『アントマン&ワスプ:クアントマニア』に加えて、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』がゴールデンウィークに公開され、11月には『マーベルズ』も公開予定とますます世界観が広がり続けているMCUですが、シリーズについていくのが大変で離脱しちゃう人もいるみたいです。山下君もそういった“離脱組”の一人なんだよね?」

『アントマン&ワスプ:クアントマニア』MovieNEXは7月12日(水)発売
『アントマン&ワスプ:クアントマニア』MovieNEXは7月12日(水)発売『アントマン&ワスプ:クアントマニア』デジタル配信中(購入/レンタル)  MovieNEX 7月12日(水)発売 価格:5,390円(税込) 発売・販売元:ディズニー [c] 2023 MARVEL

山下暁(以下、山下)「『エンドゲーム』が公開されたころは、僕も周りもすごく盛り上がっていて、シリーズを熱心に追っていたのですが、ここ数年は熱が落ち着いてしまったところはありますね。『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』などは劇場でも観てすごく感動したのですが、MCUはドラマの本数も多いし、すべてを観るのは難しくなっちゃいました…」

石井誠(以下、石井)「別所さんと山下さんは、ドラマシリーズはどれぐらい触れていますか?」

別所「私は一応すべて観ているのですが、情報量も多いので詳細を正確に覚えているわけではないです。映画の新作にドラマ発のキャラクターが登場しても『この人、誰だっけ?』ってなります(笑)」

山下「最初に配信になった『ワンダヴィジョン』は観ました!おもしろかったけど、これまでのMCUと比べると異質というか」

石井「『ワンダヴィジョン』は設定が特殊すぎましたよね(笑)。僕は仕事柄、各作品を最低2回、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』など好きな作品は10回ぐらい観ています。2回観るのは、『ロキ』のように高度に複雑な作品もあるので、1回だと理解しきれないからで。ただ、普通に作品を楽しむなら、必ずしも全部網羅しないといけないとは思わないですね」

家族の絆で強大な敵に立ち向かう!
家族の絆で強大な敵に立ち向かう![c] 2023 MARVEL

山下「ドラマシリーズの必須性って、どのくらいだと思いますか?」

石井「もちろん、ドラマも観ておいたほうがMCUシリーズに対する理解は深まりますし、よりおもしろくなりますよ。でも、配信されたものを片っ端から観ていくのは時間的にも体力的にも大変ですよね。コアなファン以外は純粋に作品を楽しめなくなってしまう気がします。また、現在はドラマシリーズを含めると40本ほどのボリュームになっていて、それはすなわち歴史の厚みとも言えますが、これから観始めようという人にはハードルが高くなってしまったなという印象もあります」

別所「『エンドゲーム』のころは映画だけでしたし、モチベーション的にもなんとかがんばれそうでしたよね」

山下「僕は『アベンジャーズ』の第1作が公開されるというタイミングでMCUを観始めたので、4、5本チェックすれば大丈夫だったんです」


「お気に入りのヒーローや最初に触れた作品につながるタイトルから探っていくわけですね」(別所)

石井「いまのMCUはフェーズ5と呼ばれる段階に入りましたが、観る側のフェーズも変わってきたと言えます。公開順に1本ずつ追っていくのではなく、例えば、好きなヒーローが活躍する作品に絞って観てみてもいいのではないかなと。あと、『マーベルズ』なら『ミズ・マーベル』や先日配信スタートになった『シークレット・インベージョン』といった関連性の高そうなドラマタイトルだけ抑えておくなど、新作映画に向けて数本チェックしておくのも一つの方法だと思います」

別所「いまはMCUシリーズを全部観ようとすると数か月はかかってしまいそうですからね。これから観始める人にとっては、ちょっと戦いに行くぐらいの覚悟が必要ですよね(笑)」

石井「僕は元々、30年ぐらい前の20歳のころに『スパイダーマン』の原作コミックに触れてアメコミの世界にハマったのですが、当時でも『スパイダーマン』が30周年とすでに膨大な歴史があったんです。当然、最初から読み始めるわけにはいかないので、最初に買ったコミックに関連するエピソードから買い集めたりしながら、興味のある作品に手を伸ばしていく形で楽しんでいました。MCUもそういう段階に入ったと思います」

別所「お気に入りのヒーローや最初に触れた作品につながるタイトルから探っていくわけですね。そういう意味で、『アントマン&ワスプ:クアントマニア』がMCU入門&リベンジに適しているのか話していきたいです」

■『アントマン&ワスプ:クアントマニア』MovieNEX
7月12日(水)発売
価格:5,390円(税込)
ウォルト・ディズニー・ジャパン

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