米津玄師&菅田将暉が語る、宮崎駿と鈴木敏夫のいる現場「愛し合うように貶し合う」

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米津玄師&菅田将暉が語る、宮崎駿と鈴木敏夫のいる現場「愛し合うように貶し合う」

『風立ちぬ』(13)以来10年ぶりに宮崎駿監督が手掛けた、スタジオジブリの長編アニメーション最新作『君たちはどう生きるか』(公開中)。本作で主題歌「地球儀」を担当した米津玄師と、青サギ役として声優を務めた菅田将暉のスペシャル対談「僕たちはどう生きるか」が、米津玄師YouTubeチャンネルで公開中だ。

菅田が青サギの声を務め、米津が主題歌を担当した『君たちはどう生きるか』は現在公開中
菅田が青サギの声を務め、米津が主題歌を担当した『君たちはどう生きるか』は現在公開中[c] 2023 Studio Ghibli

米津と菅田が、それぞれ主題歌と出演というかたちでコラボレーションを果たしたのは、『何者』(16)と『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』(17)に続いて本作が3作品目。プライベートでも親交が深い2人は、2017年にリリースされた米津のアルバム「BOOTLEG」に収録された「灰色と青(+菅田将暉)」で初タッグを組み、2019年には米津が楽曲「まちがいさがし」を菅田に提供するなど、公私共に深い友情を育んできた。

今回の対談動画は、米津が主題歌制作の過程で完成した作品を鑑賞し、菅田も同じ作品に関わっていると知って感動したことを振り返るやり取りから幕を開ける。「試写室で音も主題歌も入った状態の作品を観させてもらったときに、青サギの声がすごいハマっているなと思った。最初は誰が声をやっているかはわからなくて、たまたま机の上にあった台本を見たら“青サギ:菅田将暉”とあってびっくりして…。完全なハマり役ですね」と菅田の演技を絶賛。

主題歌と出演者の関係でコラボレーションを果たすのはで3作品目となった2人
主題歌と出演者の関係でコラボレーションを果たすのはで3作品目となった2人

それを受けて「よかった、もう満足です」と照れ笑いを浮かべる菅田は「あまり声のお仕事もやってこなかったし、緊張もしていたし。でも現場に行ったら優しくて、ものづくりの気持ちい時間が素直に流れていて幸せな時間でした」と振り返り、米津からメールで同じ作品に関わっていることを教えられた時の心境を「うれしかったし、不思議な気持ちになった」と告白。米津も「自分の要所要所に常に菅田将暉が現れる。光栄だな。光栄の最上級だな」と喜びをかみしめる。

その後2人は、映画制作中のエピソードやスタジオジブリ作品との出会いなどについてたっぷりと語り合っていく。宮崎監督の作品や書籍から多大な影響を受け、「遠く離れた偉大な師匠みたいな感じがしていました」と宮崎監督への敬意をのぞかせる米津は、初めて宮崎監督に主題歌楽曲を聴いてもらった際の緊張感と、その際に宮崎監督が涙を流していたことを振り返り、「この光景は一生忘れないだろうなと思いました」としみじみ。

米津玄師のNew Single「地球儀」は現在発売中&デジタル配信中
米津玄師のNew Single「地球儀」は現在発売中&デジタル配信中


また、現場での宮崎監督と鈴木敏夫プロデューサーの様子について盛り上がる2人。菅田は「照れくさそうにも、愛し合うように貶し合う」と2人の絶妙なコンビネーションに魅了されたことを語り、米津も「彼らに比べたら、私らはとんでもない若輩者。そこに色々な軌跡があったのだろうなと感じて、死の話とかありふれたものとして笑い飛ばすように話し合う。すごい関係性だなと思いました」と振り返る。

そして現在の宮崎監督や鈴木プロデューサーと同じぐらいの年齢になる50年後へと想像をめぐらせていく2人は「想像もつかない」と微笑み合うと、「それはすごい希望(のあること)」と力を込めて語る菅田。「世界とかもどうなっているんだろう。(自分たちは)どうなっていたいか、まず生きていたい。その世界を見てみたいし、50年後にまた2人で対談できたら最高におもしろいね」と期待感をあらわにしながら、互いにさらに精進していくことを誓い合っていた。

文/久保田 和馬

●米津玄師 × 菅田将暉 - 僕たちはどう生きるか 対談
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