ぼる塾、『BAD LANDS バッド・ランズ』で新境地を開いた山田涼介の熱演に驚愕!「この映画でしか見られない山田さんを目撃した」
「足並みを“揃えない”のが、『ぼる塾』の武器」(あんり)
――ネリとジョーは、危険な世界を生き抜いていこうとします。芸能界を生き抜いていくうえでの、「ぼる塾」の皆さんにとっての武器とはどのようなものでしょうか。
あんり「私たち4人はみんなが好き勝手にやって、誰かに合わせようとしていないところがいいのかなと思っています。一つにまとまったことなんてなくて、誰も人のいうことを聞かない(笑)。それぞれが自立しているというか、だからこそ失敗した時も誰かのせいにすることもないんです」
田辺「足並みは揃えていないですね」
あんり「そうですね。足並みを“揃えない”ことが、武器になっているのかもしれないですね」
きりや「だからこそみんなで集まると一人一人の個性が出て、おもしろい関係性に見えるのかなと思っています。YouTubeで私たちがただご飯を食べているだけの映像でも『いま入院中だけれど、ぼる塾さんたちを見て癒されました』と言ってくれる方もいるんです。きっとそれぞれの個性が武器になって、その掛け合いを楽しんでいただけているのかも」
田辺「もともと(猫塾としんぼるという)2つのコンビが合わさって、いまの形になったのが『ぼる塾』です。2人ではできなかったり、うまくいかなかったことが、4人になったことでうまくいくようになったことも増えました」
あんり「おそらく、2人だと足並みを揃えないとうまくいかないですよね。例えばコンビで不満が生まれたとしたら、それはお互いにぶつけるしかない。そうなると、お互いの悪いところばかり見えてしまう時もあると思うんです。でも4人だと、はるちゃんがいて、田辺さん、酒寄(希望)さんもいる。冷静にその不満を聞くことができる人が仲間内にいるというのは、とても心強いことだと思います」
田辺「4人だからこそ、いろいろな関係性を結べることも強みだなと思います。あんりとはるちゃんは幼なじみだし、私とあんりなら、食べるのが大好きな2人。私とはるちゃんは一緒に住んでいたこともありますし、旅行に行くことも。そして私と酒寄さんは、11年の間、毎日連絡を取り合っています」
――皆さんがそれぞれの個性を大事にしながらも、信頼し合っていることが伝わってきます。本作のネリとジョー、曼荼羅もバラバラのように見えて、とてもいいバランスのチームでしたね。
きりや「ネリとジョー、曼荼羅の関係性はすごくすてきでしたね。3人にしかわからないような絆がありました」
あんり「名前のない関係性だよね。家族ではないけれど、まるで家族のようでもある。私はこの映画を観て、ネリはみんなに大切にされているなと思ったんです。そしてネリ自身も、ジョーや曼荼羅の気持ちを理解して、『この人は自分を大切にしてくれている。守られている』ということを自覚しているからこそ、絶望的な状況でも前に進めるんだなと。私たちも周りの人に恵まれて、大切にされていると思うんですが、ネリのように『誰かに守られている』ということを忘れずに進んでいきたいなと思いました」
取材・文/成田おり枝