「期待以上に怖い」「終始驚かされた」韓国都市伝説×Jホラー『オクス駅お化け』、映画ファンの感想は?
梨泰院や明洞、江南など、ソウル有数の繁華街から程近い場所に実在する地下鉄の駅「オクス駅」。その場所にまつわる都市伝説を描き、2011年に発表されるや1億回を超える閲覧数を記録した伝説のホラーウェブトゥーンを実写映画化した『オクス駅お化け』が、いよいよ10月6日(金)より公開される。
“Jホラーの生みの親”とも称される高橋洋を筆頭に、日韓のクリエイターたちがコラボレーションを果たした本作。先日行われたMOVIE WALKER PRESS試写会に来場した映画ファンからも、「日本のホラー映画と韓国のホラー映画の融合ということで楽しみにしていました」(20代・男性)や「日本の脚本、韓国の映像表現のハイブリッドに期待があった」(40代・女性)といった声が寄せられるなど注目が集まっている本作。
そこで本稿では、試写会の来場者に実施したアンケートに寄せられた感想コメントを紹介しながら、本作の注目ポイントを紐解いていく。ひと足早く本作を目撃した観客たちは、いったいどんな恐怖を味わったのだろうか…。
日韓ホラークリエイターが集結!本格“Jホラー”が韓国から襲来
『リング』(98)で脚本を務め、「呪怨」シリーズの立ち上げ時より監修を務めるなど、1990年代後半から2000年代にかけて隆盛を極めた“Jホラー”を牽引してきた高橋が脚本を担当。韓国ホラーの傑作『アパートメント』(06)を手掛けたイ・ソヨンが共同脚本を務め、さらに脚本協力として『ノロイ』(05)や『貞子vs伽椰子』(16)の白石晃士が参加。そしてメガホンをとったのは、『人形霊』(05)などで知られるチョン・ヨンギ監督だ。
まさに日韓ホラーの精鋭たちが勢ぞろいした作品とあって、試写会に来場した観客のなかにはホラー映画ファンや韓国映画ファンはもちろんのこと、スタッフ陣の名前を見て本作に興味を持ったという人も多数見受けられた。そんな観客の多くが、本作からとめどなくあふれる“Jホラーらしさ”を感じ取ったようだ。
「オクス駅の奥の洞窟が、昔のJホラーを思い出させました」(30代・女性)
「日本のホラー映画の演出に近い」(50歳・男性)
「ジャパニーズホラーの良い部分が、韓流映画の世界と融合した作品」(40代・男性)
しかも「日本的な井戸ホラーと韓国の復讐劇を描いていて良かった」(20代・男性)というコメントが示すように、劇中にはJホラーを象徴するモチーフといって過言ない“井戸”が登場し、物語のカギを握る。ほかにも呪いが人から人へと伝播していくなど、高橋が手掛けた「リング」シリーズを彷彿とさせる展開が待ち受けているのも見逃せない。
「シン・ソユルさんの演技や劇中に井戸が出てきたりと、『リング』をイメージしてるのかなと思いました』 (20代・男性)
「井戸が出てきたりして日本のホラーっぽい演出がいっぱいあったのが印象に残りました」(20代・男性)
「やっぱり井戸なんですね笑 『リング』らしいこわさがよく出ていた(30代・女性)
驚くべきは、この日来場していた観客の約8割が『リング』を鑑賞したことがあると回答していたことだ。公開から25年が経過し、「生まれる前に公開された」という若い映画ファンも少なくない『リング』だが、このアンケート結果からは、幅広い世代にスタンダードとして根付いていることが窺える。
それだけに、高橋にとってのセルフオマージュともいえるこの“井戸”という要素が、『オクス駅お化け』の恐怖をより駆り立てているのは疑いようがない。どんな場面で登場するのかは、劇場にてご確認いただきたい。