土屋太鳳&佐久間大介が心掛けている人間関係の作り方とは…“出会い”を描く映画『マッチング』で考えたこと
「自分にできないことをできる人は尊敬できる」(佐久間)
――映画でも描かれているように、人間関係の作り方に怖さもある時代です。ご自身の人間関係の作り方について教えてください。
佐久間「僕は子どものころは人嫌いでした」
土屋「え?全然見えない…」
佐久間「いまとはだいぶ違っていて(笑)。自分以外はみんな嫌いな子どもで、なんなら親も嫌いでした。自分以外が自分の伝えたいことを理解してくれるとも思ってなくて、諦めていたというのかな。人に期待をしていない子どもでした。でもいまは真逆で人が大好き。誰にでも話しかけちゃうし、人に壁を作らなくなりました。現場で知り合う人たちの仕事も気になるし、どんな人なのかも気になって話しかけちゃうんですよね」
土屋「知りたいって、すてきな考え方だと思います。みんなそうなってくれたらいいなって思います」
佐久間「そのほうが楽だよね。変に気を遣うとか距離を取るのもめんどくさいから、基本はオープンになりました。誰を信用していいのかわからない輪花も大変そうだったけれど、太鳳ちゃんはどういうタイプなら信用できる?」
土屋「波がない人かな。佐久間さん、波、ないですよね?」
佐久間「常に高波だけどね(笑)」
土屋「でもそれって、波があることを知っている人だから波を作らないことができるのだと思います。自分が波を作ること、アップダウンすることを許している人はあまり近づきたくないかな…」
佐久間「変に気を遣うのも嫌だよね。え?今日はそういう感じなの?みないになるのも僕は嫌かな」
土屋「私は割とフラットでどんな時も素直に意見を言える距離感の友だちが多いです。友だちになりたいのは人を大切にしようとする人。苦手なのは“心配”という言葉を使って人の噂話をするタイプです」
佐久間「いるね!」
土屋「そういう言葉を聞いた瞬間に『ありがとうございました!』って距離を置きます」
佐久間「僕はあまり人を嫌いにならないけれど、唯一嫌いになるのは友だちの悪口を言う人。『アイツ変わってるよね』みたいに言われたら、個性じゃん!逆におもしろくていいって思っちゃうし」
土屋「じゃあ、個性がある人には近づきたくなる?」
佐久間「『なんかすげえ!』って思ったらすぐ友だちになりたくなる。自分にできないことをできる人は尊敬できるから」
土屋「壁を作らず、興味を持ったら話しかけて友だちになるっていう姿勢、最高です」
佐久間「太鳳ちゃんの判断基準は?」
土屋「勘かな。尊敬できるとかこういう気遣い好きだなと感じたら『連絡先教えてください!』ってなります。勘って大事だし、かなりハズさない自信はあります。わかっちゃいますよね、なんとなく」
佐久間「危ないなというのもわかる。もうこれは感覚でしかないけれど」
土屋「違っていたかもと思ったら静かに会わないようにしていくだけ(笑)」
佐久間「僕は誰にでも話しかけるし仲良くなるけれど、連絡先の交換は本当に信頼できるってわかった人だけ。その人のことを知ってからって感じかな。人によってタイミングとかって違ってきたりするしね」
取材・文/タナカシノブ