『ラスト サムライ』公開から20年!“ケン・ワタナベ”の『GODZILLA ゴジラ』、『ザ・クリエイター』へと続くハリウッド史を振り返る - 3ページ目|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
『ラスト サムライ』公開から20年!“ケン・ワタナベ”の『GODZILLA ゴジラ』、『ザ・クリエイター』へと続くハリウッド史を振り返る

コラム

『ラスト サムライ』公開から20年!“ケン・ワタナベ”の『GODZILLA ゴジラ』、『ザ・クリエイター』へと続くハリウッド史を振り返る

AIたちのリーダーを熱演した最新作『ザ・クリエイター/創造者』

ノーランら名匠に再び声をかけられるところからも、役者としての渡辺への信頼度の高さが感じられる。一度キャスティングした俳優を積極的に起用してこなかった『GODZILLA ゴジラ』のギャレス・エドワーズ監督でさえ、日本でも撮影された最新作『ザ・クリエイター/創造者』(23)に渡辺をオファーしていた。しかも、人間と戦うAI軍団のリーダー的存在であるハルンという役どころ。つまり人間ではないキャラクターを託されたわけだが、頭の後ろ半分から機械部分がむき出しになっているハルンを強面の顔と繊細な芝居でまんまと体現してみせた。ロボット兵たちを率いた戦闘シーンなどではセリフに日本語を織り交ぜ、ハルンたちAIが人間に近い存在であることを自然に伝えていたのも印象的だった。

AI軍団のリーダー的存在、ハルンを熱演した『ザ・クリエイター/創造者』
AI軍団のリーダー的存在、ハルンを熱演した『ザ・クリエイター/創造者』[c] 2023 20th Century Studios

日米合作ドラマ「TOKYO VICE」は続編が決定!

そんな渡辺の最新出演作として、多くのファンが待望しているのが日米共同制作のドラマ「TOKYO VICE」のシーズン2だ。1990年代の東京を舞台に、日本の大手新聞社に就職し、警察担当記者となったアメリカ人の青年ジェイク(アンセル・エルゴート)が、特ダネを求めて裏社会へと踏み込んでいく様をスリリングに描いたクライムサスペンス。

マイケル・マンがオール日本ロケを敢行した日米共同制作のドラマ「TOKYO VICE」
マイケル・マンがオール日本ロケを敢行した日米共同制作のドラマ「TOKYO VICE」[c]Everett Collection/AFLO


渡辺が扮したジェイクに影響を与える片桐刑事も、出演シーンが少なかったシーズン1とは違い、全10話からなる今回は大きな動きを見せるはず。撮影も全米映画俳優組合のストライキに巻き込まれることなく、すでにすべて終了しているとのこと。“ケン・ワタナベ”の迫真の芝居が、世界中のファンの心を再び熱くするのは間違いない。

文/イソガイマサト

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