東村アキコ「SHOGUN 将軍」は「『愛の不時着』以来の衝撃!」ムーブメントに乗り遅れるなと大熱弁
「イギリス人が戦国の日本にやって来た、という時点で珍しい作品」
劇中における日本は、ポルトガルをはじめ海外との交易が盛んに行われ、キリスト教も広く布教し、キリシタンを名乗る大名も現れていた。一方で、ヨーロッパでは従来のカトリックを信仰するスペイン・ポルトガルと、新興のプロテスタントを国教としたイギリスとの対立が激化。虎永ら戦国武将たちもその争いにさらされることとなる。このような当時の日本が置かれた状況、海外からの影響については、「小説などではあるかもしれないけれど、映画やドラマで時代劇を摂取してきた身としては、このテーマでここまでのクオリティで映像化された作品に出会ったことがなかったので、本当に『作ってくださってありがとう!』という感じです」と大満足といった様子。
東村はイギリスの歴史も大好きで、「イギリス人が戦国の日本にやって来た、という時点で珍しい作品ですよね」と前のめりに。「イギリスの歴史も映画も、俳優さんもすごく好き。この時代、イギリスを統治していたのはエリザベス一世だったと思います。正規の海軍だけだと戦力が弱いので、海賊も使って戦争に勝ちまくっていたころです。ここからイギリスが海上戦で無双になっていく。按針は海賊国家と言われていた国からやって来たってことですね。鬼アツな展開です。このドラマの原作者って何者?と思いました」と興奮を隠せない東村の知識にも脱帽する。
「虎永と按針の信頼感がちょっとずつ出てくるのが本当にいい」
虎永をはじめ、劇中には歴史上の人物にインスパイアされたクセの強いキャラクターが数多く登場する。東村に印象的なキャラクターについても聞いてみた。「まず(戸田)鞠子さん役のアンナ・サワイさんがすばらしい。表情のお芝居がたまらないです。按針と少しずつ心が通じ合っていく描写とか、自然でリアルです。按針役のコズモ・ジャーヴィスさんもめちゃめちゃイケメン!『もうなんなの!』というくらいのキャスティングです」。
ジャーヴィスの演技については、「虎永と按針の信頼感がちょっとずつ出てくるのが本当によくて。按針が『この人に仕えてもいいかもしれない』と感じ、心酔していく様子が浮かぶというか…。按針が虎永を見る目には、怯えとは異なるものがあるように思います。あくまで想像ですが、『僕の死んだ父に似ている』というセリフもあったので、どこか父親の面影を感じているのかな…なんて妄想が膨らみまくっています」と細かい視線まで注視し、これから起こりうる様々な展開を予想しながら楽しんでいる。
一方、意外にも子役に対する演出に本作のこだわりの強さを感じたようだ。「時代劇に出てくる身分の高い子どもって、鳥を見て『鳥じゃ鳥じゃ!』とオーバーにはしゃいだり、ひと目見た瞬間"おてんば"とか"賢い"といった性格がわかる"あるある演出"をされていることが多くて…。シリーズものにもよく見られますが、いわゆる時代劇的なお約束というものがあるんですよね。でもこのドラマに登場する八重千代(太閤の世継ぎ)は、セリフ回しもとても自然。そういった"あるある"がないことで、本当に戦国時代の物語に入り込んだような感覚になりました。平たく言えば、ドキュメンタリーを観ているかのような没入感。本当に感動しました」と新鮮な驚きを隠せない。
そして東村も「エミー賞間違いなし。これで獲らなかったらおかしい!」と褒めるところしかないこのドラマには、日本の実力派俳優も名を連ねている。「虎永の腹心である、戸田広松役の西岡徳馬さん。よく出演してくださいました。私の周りの男性漫画家たちはみんな手を挙げて大喜びです。『本作で好きになった』という声が多かったのが浅野忠信さん。浅野さんってすごくカッコいいのに、今回演じている樫木藪重は三枚目まではいかないけれど二枚目半くらいの絶妙な感じ。そこを上手に表現されていて、憎ったらしいところも含めて合っていると思いました。虎永の息子、長門役の倉悠貴さんもまさに!という感じですごく好きです。そのなかでも特に私が気になっているのは、マルティン・アルヴィト司祭(トミー・バストウ)。ほかのカトリックの宣教師は政治や商売、金儲け、武器、日本の統治などいろいろなことを考えているのだけれど、この人だけは純粋に教会を作り、教義を広めることだけにまっしぐらな気がしています」。
「真田様、ありがとうございます」
主演&プロデューサーを務める真田には感謝を込めて手を合わせたい!とテンションをさらに上げてトークを展開。「時代劇では『たそがれ清兵衛』が一番好き」というほどの大ファンだという。「日本の時代劇でアベンジャーズを組むなら、清兵衛がアイアンマンだと考えているくらい、私にとっては日本最強の時代劇キャラクターです。真田さんが活動拠点をアメリカに移した時、もう日本の作品には出る機会がないのかなとちょっと寂しく思っていました。だけど、こんなすばらしい作品を携えて戻ってきてくれた。『真田様、ありがとうございます』と日本の時代劇ファンは心から思っているはずです!」と大興奮だ。
4話時点での真田の推しポイントを尋ねると、「全部!」としながらも珠玉のシーンをピックアップしてくれた。「扇子1枚で網代の家臣連中を鼓舞するシーンがすごくよかったです。誰も信じないぞというスタンス、あれは真田さんにしかできないと思っています。優しいからこそ慎重で、心の奥をなかなか見せない。すべてにおいて粗暴じゃない、この時代にも、そしてモデルとなった家康にもピッタリです。按針が虎永のことを理解できるのは、イギリス人だからというのもあるんじゃないかな。日本人の気質とどこか似ているところがありますから」と持論を展開してくれた。
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