タカ&ユージが進化を遂げてカムバック!『帰ってきた あぶない刑事』が『名探偵コナン』『ウマ娘』との激戦を制す|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
タカ&ユージが進化を遂げてカムバック!『帰ってきた あぶない刑事』が『名探偵コナン』『ウマ娘』との激戦を制す

コラム

タカ&ユージが進化を遂げてカムバック!『帰ってきた あぶない刑事』が『名探偵コナン』『ウマ娘』との激戦を制す

5月24日から5月26日までの全国映画動員ランキングが発表。ゴールデンウィーク期間をまたぐように公開から6週連続で首位を守り続けてきた『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』(公開中)の牙城を崩す作品がついに登場。新たに首位に立ったのは、往年の人気シリーズ「あぶない刑事」の劇場版最新作となる『帰ってきた あぶない刑事』(公開中)だ!

『あぶ刑事』最新作が『名探偵コナン』のV7を阻止!

【写真を見る】さらなるパワーアップを遂げた「あぶ刑事」。今度のタカ&ユージは探偵に!
【写真を見る】さらなるパワーアップを遂げた「あぶ刑事」。今度のタカ&ユージは探偵に![c]2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会

前作『さらば あぶない刑事』(16)から8年ぶりの新作となった『帰ってきた あぶない刑事』は、初日から3日間で観客動員25万1600人、興行収入3億5300万円を記録。土曜日公開だった前作の初動成績と単純比較はできないが、前作が叶わなかった初登場No. 1を飾り、同時に前作の最終興収16億3000万円超えを充分に狙える好スタートを切っている。

1986年から1年間にわたって放送されたテレビドラマ「あぶない刑事」でスタートした本シリーズ。ドラマ第1期の終了直後に劇場版第1作が公開され、その7か月後には映画第2作が公開。さらにその直後にドラマ第2期がスタートし、半年間の放送を終えたのちに映画第3作と、1980年代後半にハイスピードで映画・テレビドラマを股にかけて展開。その後は1996年に映画第4作、1998年にドラマスペシャルと映画第5作、2005年に映画第6作、そして2016年の前作を経て、今回が映画第8作となる。

ド派手なアクション満載で誕生から38年。映画シリーズは今回が8作目
ド派手なアクション満載で誕生から38年。映画シリーズは今回が8作目[c]2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会

この歴史を踏まえると、2000年代に隆盛を極め近年も増加の一途をたどっている“テレビドラマの劇場版”の先駆け的存在ともいえるのだが、放送終了からは35年、スペシャルドラマを含めても四半世紀以上テレビ用作品が作られることなく映画シリーズだけで存続しているという稀有なパターンでもある。このような展開の仕方で長期間にわたって人気を保っているのは、今年再始動が決定した「踊る大捜査線」と本シリーズぐらいであろう。どちらも“刑事ドラマ”であり、かつ従来の“刑事ドラマ”のスタイルを一新する作品であったことはいうまでもない。

そもそも刑事ドラマは、テレビドラマのジャンルとしては医療ドラマと肩を並べる鉄板ジャンル。主人公をはじめとした登場人物のキャラクターが確立すれば、あとは無数に存在する犯罪・事件といった小トピックを描くことによって長期的なシリーズとなりやすく、国民的人気作品にもなりやすい。それこそ「太陽にほえろ」や「西部警察」、近年では「相棒」も然り。それでも38年続くというのは、ジャンル的人気を超越した何かがこの「あぶ刑事」にはあるということだ。

舘ひろしも柴田恭兵もすでに70代に!
舘ひろしも柴田恭兵もすでに70代に![c]2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会

舘ひろしと柴田恭兵、放送開始時にはまだ30代だった2人がまだ驚異的な若々しさをいまなお保っていることはもちろん、シリーズの醍醐味でもあるとことん派手でありながらもスマートなアクション。そして小粋なユーモア。物語の舞台となる横浜のロケーションも、1980年代後半から現在に至るまで目まぐるしく変化しており、シリーズを追うだけで街の歴史を見ることができる。


そして今作では、舘と柴田が演じるタカ&ユージが“探偵”として第二の人生をスタート。横浜の街と探偵という職業の相性の良さは、「私立探偵濱マイク」シリーズや、「あぶ刑事」の影響を受けた刑事コンビが登場した「ネメシス」などでも証明済み。もはや作品を重ねるごとに「あぶ刑事」シリーズはさらに強く進化しているのであり、それがこうして数字にもあらわれたのだといえよう。

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