これが限界突破したアクションだ…!全編クライマックスの『キングダム 大将軍の帰還』は“IMAX推し”
信の成長に胸が熱くなる…魅力的キャラ、それぞれのドラマを大画面で見届けたい
『キングダム』(19)、『キングダム2 遥かなる大地へ』(22)、『キングダム 運命の炎』、そして本作と、シリーズの大きな軸となるのが、山崎演じる信の成長物語だ。撮影も含めると約7年間を信と過ごしてきた山崎は、ワールドプレミアの場で「信と共に成長をしてきた」と真摯にコメント。ニューヨーク・アジアン映画祭(NYAFF)において、すばらしい演技を披露した俳優に与えられる賞「The Best from the East Award」を日本人として初めて受賞するなど、何者でもなかった信が確実に成長していく姿を、世界も認める気迫と熱量によって体現した。
ボロボロになりながらも何度も立ち上がり「まだなにも終わっていない!」と檄を飛ばす信の姿は、「飛信隊」の兵士たちを励まし続ける。一方の「飛信隊」もそんな信を支え、守ろうとする。ここまでひたむきな姿勢で「キングダム」チームを引っ張ってきた山崎だが、それは“ついていきたい背中”を見せる信の姿とぴったりと重なるものだ。ワールドプレミアで「『キングダム』チームは最強!」と晴れやかな笑顔で語っていた山崎の様子も、いかに「キングダム」が自身にとって誇らしく、宝物のような存在になっているかを物語っていた。話題作の主演という大役を背負い続けている山崎の代表作となったシリーズの最終章という意味でも、本作は見逃せない。IMAXの大画面で観れば高揚感も倍増し、その瞳に宿る情熱までを感じながら、山崎が全身全霊を注いだ信の成長や、毎回限界を突破してきたアクション、「飛信隊」と築いてきた絆が一層、胸に迫るだろう。
そして、個性豊かなキャラクターが続々とお目見えするのも本シリーズの醍醐味だ。「飛信隊」の一員で、信の幼馴染でもある尾兄弟(岡山天音&三浦貴大)と信のやり取りも、実にドラマチック。IMAXで鑑賞すると月夜の美しさも際立ち、より彼らの関係性にどっぷりと浸れるはずだ。王騎の過去に深く関わる謎多き武将、摎(きょう/新木優子)の初登場は、シリーズに新たな風を吹かせる。摎の気品と愛らしさ、強さを見事に表現した新木は、馬に乗りながら剣を振るアクションなども、スタントを使わずに自ら挑んだという。
さらに小栗旬は戦いを静観する李牧(りぼく)の底知れぬ恐ろしさまでをにじませ、秦国に恨みを抱く万極(まんごく)に扮した山田裕貴は「目をかっぴらいて、万極のトレードマークでもある目を意識して演じました」というから、こちらも注目だ。また要潤が演じる王騎軍の副官、騰(とう)の戦いも、大いにテンションが上がるシーンだ。次々に敵をなぎ倒していく場面は原作ファンにはお馴染みだが、実写としてお目見えした騰の戦闘に「こういう動きで、こういう音か!」と膝を打ちたくなる。「キングダム」では、誰もが自分の大切なもののために必死に戦っている。革新的な投影技術によって生き生きとした映像を大スクリーンに映しだすIMAXで、キャラクターがそれぞれに抱えたドラマや、役者陣が細部までこだわった役作りを隅々までじっくりと見渡してほしい。