もうマット・デイモンの”そっくりさん”とは言わせない!『憐れみの3章』で飛躍の実力派、ジェシー・プレモンスのキャリアを辿る
『憐れみの3章』『シビル・ウォー アメリカ最後の日』を経てのブレイクに期待!
そんなプレモンスには、一つだけ悩ましいネタがあった。キャリアの初期から「マット・デイモンに似ている人」と言われ続けていること。実際に子役時代、『すべての美しい馬』(00)でデイモンの幼少期を演じており(本編ではカット)、確かに顔のつくりや雰囲気はそっくり。デイモンも共演当時を「自分の実際の子ども時代より、彼のほうが僕の子ども時代そのものだった」と懐かしみ、デイモンの親友ケイシー・アフレックは「2人は声も似ている」と発言している。
長年、そのネタによってデイモンの“影武者”的な扱いも受けてきたプレモンスだが、その立場もそろそろ変わるかもしれない。『憐れみの3章』の翌週には、カメオで出演した『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(10月4日公開)も控えており、短い出番ながら彼の演技は背筋を凍らせるレベル。2作を合わせて観れば、演技部門でオスカーに到達するかも…と多くの人が確信するのではないだろうか。
文/斉藤博昭
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