「第2回日本ホラー映画大賞」で大賞に輝いた同名短編を、近藤亮太監督自らの手で長編リメイクした『ミッシング・チャイルド・ビデオ・テープ』(2025年1月24日公開)。このたび本作から、劇中の登場人物たちの姿をとらえた場面写真が一挙に解禁された。
本作は、一本のビデオテープをきっかけに始まる“正統派Jホラー”。弟が失踪した過去を持ち、いまは行方不明となった人を探すボランティア活動に勤しむ兒玉敬太(杉田雷麟)のもとに、母親から一本の古いビデオテープが送られてくる。そこには、弟がいなくなる瞬間が映されていた。霊感を持つ同居人の天野司(平井亜門)は禍々しい雰囲気を感じ、深入りしないよう助言するのだが、敬太は自分についてまわる忌まわしい過去をたどるべく動きだしてしまう。
このたび解禁された場面写真は全部で8枚。敬太や司に加え、敬太を追う新聞記者の久住美琴(森田想)や美琴の上司である塚本哲也(藤井哲也)など、登場人物たちが恐怖へと陥っていくシーンの数々が切り取られている。山で遭難した男の子を見つけだし優しく微笑みかける敬太や、ビデオテープを怪訝そうに見つめる司。美琴と塚本が過去の事件について探る様子。そしてビデオテープに残されていた、弟・日向の失踪の瞬間も。なにかに導かれるようにして“山”へ向かった敬太たちに、どんな恐怖が待ち受けているのか。
ノーCG、ノー特殊メイク、そしてノージャンプスケアで本作を生みだした近藤監督は、撮影現場で杉田と平井に対し「基本的に常にちょっと怖いという意識を持っていただくよう話しました」と、怖さのレベルを数値化してイメージを共有しながら、恐怖がまとわりつくような感覚を共に作りあげていったことを明かしている。ホラー映画界に彗星の如く現れたJホラーの正統後継者が挑む、脳裏に焼きついて離れない“不気味さ”。是非とも劇場で存分に味わってほしい。
文/久保田 和馬