12月29日はジュード・ロウの誕生日!『ガタカ』『A.I.』から「スケルトン・クルー」まで輝かしいキャリアを振り返り!!
マスター・ヨーダならぬ“マスター・ロウ”として現場をサポート
そんなロウだが、俳優としての原点を遡ると、「スター・ウォーズ」に行き着くそうだ。ポップ・カルチャーの祭典「東京コミコン2024」でゲストとして登壇したロウが「『スター・ウォーズ』の映画を見たのは1977年で、私はまだ小さな男の子だったんですけど、その映画を観たことによって映画館に行くという体験、そして少年として遊び方も変わったんです。自分以外の何者かになって遊ぶということ、自分の想像力を使うということがやってきました。その意味ではそれがいまの私のキャリアにつながっているかもしれません」と明かしていた。
すなわちロウは、「スケルトン・クルー」にて待望の「スター・ウォーズ」初出演を果たせたわけだ。本作は平和と正義の守護者ジェダイがおとぎ話となった時代に、危険な銀河に迷い込んだ4人の少年少女たちが“謎のフォースの使い手”ジョッドと出会い、壮大な冒険に繰り出していくという冒険ファンタジーとなっている。彼が演じたジョッドは、ハン・ソロを思わせるような、ちょっと胡散臭くもアウトローな男。ロウが演じることで“ただ者ではない感”が加味され、ひと筋縄ではいかないチャーミングな人物像となっている。
また、冒険に繰り出す4人の子どもたちの1人、ファーンを演じたライアン・キーラ・アームストロングは、「私たちにとっては、彼の演技力はマスタークラスで、本当に魅力的でした」とロウの演技力に魅了されたと言う。ゾウのような可愛い見た目が話題を呼んでいるニール役のロバート・ティモシー・スミスも、「ジュードは『このシーン、私はこうやって演じるよ』と教えてくれたりもしました」と、ロウ自らがお手本を提示し、共にシーンを作り上げてくれたことも明かしている。いわばロウは、マスター・ヨーダならぬ“マスター・ロウ”として現場で若い後輩たちをサポートしていたのだ。
ロウ自身も4人との共演を振り返り「彼らはすばらしい俳優たちで、芝居や現場のルールを学ぶことにとてもオープンでした。シリアスなムードが必要な時はシリアスに、エモーショナルなムードが必要な時はエモーショナルに演じる力があるんです。彼らがまだ10代の子どもだからこそ、楽しくて、おバカになったり、ふざけたりして、そういったエネルギーを撮影現場に持ちこむことができました」と述懐。目下の共演者を称える謙虚さと懐の深さも、ロウが一流のスターである証なのかもしれない。
「スター・ウォーズ:スケルトン・クルー」は全8話中第5話まで配信中。ホリデーシーズンにもってこいの本作は、物語的にも折り返しを迎えたタイミングだ。ぜひともこの冬休みは最新話まで本作を鑑賞して、ジュード・ロウの魅力もたっぷりと堪能していただきたい。
文/山崎伸子