笑いと涙の実話『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』。日本オリジナルの予告編が解禁
2017年1月に行われたサンダンス映画祭で配給権の争奪戦が繰り広げられるほどの大絶賛を受けたロマンティック・コメディ『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』。日本では2月23日(金)より公開される本作の、日本オリジナルの予告編が解禁された。
今年6月に全米で公開された本作は、わずか5館での上映ながら驚異のオープニング成績を記録。そしてトランプ政権の誕生によって人種問題への関心が高まる中で口コミにより話題が広がり、徐々に公開規模が拡大してインディペンデント映画としては異例の大ヒットとなった。
パキスタンで生まれシカゴに移住したコメディアンのクメイルは、アメリカ人大学院生のエミリーと交際中。厳格な母親に言われるがままに見合いをしてしまったクメイルは、それがバレてエミリーから別れを言い渡される。その数日後、エミリーは突然にも原因不明の病で昏睡状態に陥ってしまう。病院に駆けつけたクメイルは、そこで彼に敵意をむき出しにしたエミリーの両親と出会う。
海外ドラマ「シリコンバレー」で注目を集めたパキスタン出身のコメディアン、クメイル・ナンジアニが経験した実話をもとに、異文化結婚の前に立ちはだかる数々のトラブルと騒動をユーモラスかつロマンティックに描き出した本作は、ナンジアニと妻エミリーが共同で執筆した脚本を、ナンジアニ自らが主演を務めたことでも大きな話題に。
サンダンス映画祭を皮切りに、近年注目を集めているサウス・バイ・サウスウェスト映画祭では観客賞を受賞したほか、オスカー前哨戦として注目されるアメリカ映画協会賞では作品賞TOP10入りを果たすなど、次々と大きな賞を獲得。さらに先日発表されたアメリカ脚本家組合賞では脚本賞にノミネートされるなど、第90回アカデミー賞の有力作の一角として注目を集めている。
今回、解禁となった予告編映像では、クメイルとエミリーの幸せな交際の様子が描かれる一方で、クメイルの兄が白人の彼女というだけで驚き、厳格な母親は次々と独身パキスタン女性とのお見合いをセッティングするなど、文化の違いが見え隠れしていく。はたして異文化の壁を乗り越えた先に何が待ち受けているのか、是非とも劇場で確かめていただきたい。
文/久保田和馬