『ブライトバーン』監督が語るヒーロー映画の新たな側面!「スーパーヒーローのジャンルにはサブカルチャーが必要だと思っている」
「スーパーパワーは密閉されたパックを一発で破るのに便利」(ジャクソン)
――ブランドンのような思春期の悩みや葛藤、彼と似たような感覚に陥ったことはありますか?
デヴィッド監督「気に入らない人の頭をレーザーアイで吹き飛ばしていたけど、もうやらないから安心して(笑)。僕にとってこの作品はとてもエモーショナルで、ブランドンの母・トーリ(エリザベス・バンクス)のモデルは僕の母なんだ。僕がちょっと変わった子どもだったので、彼女はいつも先生や周りの人に、僕のことを説明しなくちゃいけなかった。『この子はちょっとクリエイティブな子どもなんです』と。変わった絵ばかり描いていたからね。なので、この映画は僕のようなちょっと変わった子どもを育ててくれた人たちへの感謝の気持ちを込めた作品。結末を考えると、皮肉でダークな感謝だけど、母はそれを喜んでくれたよ。ジョークだけどね!(笑)」
――ジャクソンをブランドン役に選んだ理由を教えてください。
デヴィッド監督「200本くらいオーディションのテープが送られてきたけど、ジャクソンのテープを見た時に『彼にやってほしい』とみんなの意見が一致した。オーディションはストレスフルなものになると思っていたけど、ジャクソンに会えたおかげで、とても楽に進めることができたよ』
ジャクソン「学校帰りの車の中で、オーディション合格の連絡をもらった時は、クレイジーなことが起きていると思い、ほっぺたをつねったくらい。アトランタに2か月も住んで撮影するなんて想像もしていなかった」
デヴィッド監督「いま、東京にいることも想像していなかったよね」
ジャクソン「それは2週間前の僕でも想像していなかった(笑)」
――もし、ブランドンのようなスーパーパワーがあったら、どんな風に使いますか?
ジャクソン「空を飛ぶ!ロスでオーディションがあってもひとっ飛びで行けるから。レーザーアイは料理に役立ちそう。トーストとか作っちゃおうかな。スーパーパワーは、密閉されたパックを一発で破るのに便利かなって思う(笑)」
デヴィッド監督「全人類を自分の支配下に置いて、最大の痛みと苦しみを与えるね!(笑)」
――続きが気になるラストでしたが、ズバリ、続編の構想があったりするのでしょうか?
デヴィッド監督「それはジャクソンから答えるよ」
ジャクソン「ズバリ…、ノーコメント(笑)」
取材・文/タナカシノブ