【日本アカデミー賞】蒼井優が涙!『彼女がその名を知らない鳥たち』で最優秀主演女優賞
第41回日本アカデミー賞授賞式が、3月2日にグランドプリンスホテル新高輪で開催。見事、最優秀主演女優賞に輝いたのは、『彼女がその名を知らない鳥たち』(17)の蒼井優だった。蒼井は思わず感涙し「ありがとうございます。なんでしょう。びっくりしてます。本当に」とため息をついた。
蒼井は、日本アカデミー賞において過去に5度の受賞歴があったが、最優秀に選ばれたのは新人俳優賞にも輝いた第30回『フラガール』での最優秀助演女優賞以来で、今回は初の最優秀主演女優賞となった。
『彼女がその名を知らない鳥たち』は、沼田まほかるのベストセラー小説を『凶悪』(13)の白石和彌監督が映画化したミステリー。蒼井は、夫に嫌悪感を抱きつつも、その稼ぎで働きもせずにだらだらと本能のままに生きるヒロイン・十和子を演じた。
司会の西田敏行は「感動と言うか驚きました。蒼井優という女優のポテンシャルに。『家族はつらいよ』とは別の女優さんがいた」と驚嘆したそうだ。
蒼井は演じた十和子について「本当になにもかもが最低な女性で、お客様にどこまでガマンして最後まで観ていただけるかを計算しながらやらなければいけなかった」と難しい役どころについて述懐。
蒼井は涙ながらに「私、本当に映画の現場に入れて良かった、映画界に入れて良かったなと思ったんです。なのにこんなに大きな賞をいただいてしまって恐縮しています」と喜びを語った。
また「これから新学期が始まりますが、もし、学校がつらい方とか、新しい生活どうしようと思っている方がいたら、ぜひ映画界へ来てもらいたい。映画界、よくないですか?私は本当に好きなんです。映画界を盛り上げていけたらなって」と笑顔を見せた。
その他の優秀主演女優賞は、『ミックス。』の新垣結衣、『8年越しの花嫁 奇跡の実話』の土屋太鳳、『散歩する侵略者』の長澤まさみ、『ユリゴコロ』の吉高由里子が受賞している。
取材・文/山崎 伸子