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2018年は“東野圭吾イヤー“!映像化が絶えないその魅力とは?

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2018年は“東野圭吾イヤー“!映像化が絶えないその魅力とは?

中国、韓国、フランス…海外でも大人気!

日本だけでなく、海外でも大人気の東野作品。実は多くの東野映画がリメイクされてきたことをご存知だろうか。ジャッキー・チェンも出演する中国リメイク版映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は、昨年末中国で公開され、今年日本でも公開予定。韓国での人気は、昨年から書店街で村上春樹を抜き“東野ブーム”を起こすほどすさまじく、「白夜行」は日本より早い09年に映画化。「容疑者Xの献身」「さまよう刃」も韓国らしいアレンジで13~14年にリメイクされている。

ジャッキー・チェンも出演している中国版『ナミヤ雑貨店の奇蹟』
ジャッキー・チェンも出演している中国版『ナミヤ雑貨店の奇蹟』[c] 2017 EMPEROR FILM PRODUCTION COMPANY LIMITED WANDA MEDIA CO., LTD. SHANGHAI PMF PICTURES CO., LTD KADOKAWA CORPORATION ALL RIGHTS RESERVED

またあまり知られていないかもしれないかもしれないが、日本で初めて東野作品を映画化した『秘密』(99)は、フランスでリュック・ベッソン製作による『秘密 THE SECRET』として07年に公開。海外での人気を知ると、東野が“日本を代表するミステリー作家”と呼ばれることにも納得だ。

なぜこんなに映画化される?東野作品の魅力とは

作品がこぞって実写化される東野作品の魅力とはなんだろうか。まず言えるのはストーリーが、観る者を引き込むミステリーベースで、推理モノとして外れがないということ。さらにその背景にある各登場人物の心理描写が秀逸で、人間ドラマとしても成り立つ二面性も持つ。通常の推理モノにある“誰がどんな風に罪を犯したか”だけでなく“なぜそうなったのか”も追及するそのアプローチは、まさに「新参者」シリーズが呼ばれる“泣けるミステリー”という特有のジャンルを生み出したと言える。

【写真を見る】櫻井翔は、地球科学の専門家・青江修介を演じる(『ラプラスの魔女』)
【写真を見る】櫻井翔は、地球科学の専門家・青江修介を演じる(『ラプラスの魔女』)[c]2018「ラプラスの魔女」製作委員会

魅力的なキャラクター、斬新な設定や構成に加え、社会問題に食い込む“社会派”の部分もある。脳死や臓器移植に鋭いメスを入れる「人魚の眠る家」ほか、時間移動、死刑制度、人間疎外など、扱う題材はいつも力強い。

娯楽的な謎解きを備えながら、社会に切り込みつつ、人間に対する暖かい視線を逃さない重厚な東野作品。内容への圧倒的な信頼感と、豪華キャストと有名監督による輝かしい東野実写映画からますます目が離せない。

文/トライワークス

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