ジョージ・ルーカスにとって『ハン・ソロ』は特別!?意外な新事実を独占入手
シリーズ全作の世界興収が1兆円を超える、映画を超えた史上空前のエンタテインメントシリーズ「スター・ウォーズ」。その最新作にして、シリーズの中でも圧倒的な人気を誇るキャラクターの知られざる若き日が描かれる『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(6月29日公開)。このたびシリーズの生みの親、ジョージ・ルーカスが本作に特別な思いを抱いていることがわかるエピソードとともに、新事実が明らかになった。
本作でメガホンをとったのは「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズで知られるロン・ハワード。ルーカスが『新たなる希望』(77)を手掛ける前に監督した青春映画『アメリカン・グラフィティ』(73)に俳優として出演していたハワードは、その後40年以上にわたりルーカスと友人として厚い信頼関係を築き上げてきた。
そんなハワードが「スター・ウォーズ」シリーズのメガホンをとるということもあってか、これまでめったに姿を現さなかった撮影現場に訪問したり、ワールドプレミア時のフォトセッションに参加してハワードや主演のオールデン・エアエンライクとメディアの前に立ったりするなど、ルーカスは『フォースの覚醒』以降のシリーズでは異例とも言える行動を連発。
なぜルーカスが本作にこれだけ強い思い入れを抱いているのか?ハワードがメガホンをとることに加え、もうひとつの大きな理由がある。それはルーカスフィルムの社長キャスリーン・ケネディに、若きハン・ソロの過去を描くアナザー・ストーリーの企画を提案したのは、ほかの誰でもなくルーカス自身だったというのだ。
そしてルーカスとケネディの2人は『帝国の逆襲』(80)と『ジェダイの帰還』(83)の脚本家でもあるローレンス・カスダンに脚本を依頼。「カスダンはハン・ソロの人格を深く理解している。だからこのストーリーを語れる人物で、旧3部作のスピリットを描ける人は彼以外に考えられなかった」と、ケネディは明かす。
依頼を受けてすぐに興味を持ったカスダンは、いままでの「スター・ウォーズ」シリーズの世界観を保ち、敬意を表した作品にすることを重視したそうで「本作のストーリーは昔の映画からインスピレーションを受けて生まれている。ハン・ソロという人物が、危険や暴力や愛などを経験するなかで、どうやって私たちが知るハン・ソロになっていったのかを描いているんだ」。
長年ルーカスと過ごしてきたハワードとカスダンだから生みだすことができた、シリーズへの愛と敬意にあふれ、旧3部作のスピリットを引き継いだ本作。もちろんその出来栄えに、ルーカスは大満足しているとのこと。先日来日したハワードがTwitterでつぶやいていた通り、大きなスクリーンと最高の音響で本作を堪能し、改めて「スター・ウォーズ」シリーズの魅力を再確認してもらいたい。
文/久保田 和馬