世代差の確認方法は 『プリキュア』の人数!?『21世紀の女の子』公開記念!松本花奈監督×南沙良スペシャル対談
「DVD&動画配信でーた」で好評連載中の「松本花奈の恋でも恋でも進まない。」と「南沙良の映画と小惑星ふたつぶんくらいの愛」。それぞれの連載を持つ2人が、『21世紀の女の子』(2月8日公開)の一編で、監督・松本花奈&出演・南沙良としてタッグを組んだ。これもなにかのご縁!ということで、本作の公開を記念して、2人のスペシャル対談が実現。 才能豊かな2人の目指す先は、まさかの“キラキラ映画”だった…?
「沙良さんは言葉の選び方が 丁寧な印象があります」(松本)
――まずはお決まりですが、お互いの印象から話に入りましょう。
松本「いちばん最初に沙良さんを知ったのは、雑誌『ニコラ』でした。実は小学校の時から愛読していて、歴代モデルの名前を言えるくらい好きな雑誌なんです(笑)。そのモデルを務めるほど美人なのに、役に入ると表情が崩れることもいとわない度胸と覚悟がある女優さんで。それと声とか話し方も好きで、まっすぐ言葉が届いてくるのを現場で感じていました」
南「私、ずっと監督とお話したいなと思っていたんです。現場ではそういうお時間がなかったので、対談できるって聞いて、『よっしゃ〜!』って(笑)。でも、改めてお会いしたら、可愛らしい方で…ちょっと緊張してます」
松本「私は、沙良さんの連載のタイトルが気になっていて、意味をめっちゃ聞きたいんですよ(笑)」
南「特に意味はないんですけど…“いよいよ壁がなくなるぞ”というのは家族の共通語で、テンションがすごく上がることを表しているんです。それを入れました(笑)」
松本「へぇぇ…ご家族そろって言語感覚が独特なんですかねぇ」
南「うれしくなった時とか、映画を観てテンションが上がった時に、『いよいよ壁なくなるよね!』って、家族で言い合うんですよ」
――ちなみに、語源はDragon Ash feat.ラッパ我リヤの「Deep Impact」の歌詞の一節のようです。
南「私もそこまでは知らなかったです。親が言っているのを聞いて、自然と使うようになったので…」松本「なるほど、理解しました!」
――お2人は4歳差ですけど、世代的なギャップって感じますか?
松本「大学生と高校生なので、感覚は多少違うのかもしれないですね。同世代かどうかを確認する手段としては、『プリキュア』の人数が何人だったかというのが分かりやすかったりするんですよ(笑)」
南「あ、それ分かります! 私が観ていた時は5人でした」
松本「私の時はまだ2人だった…。いまは男の子とかもいますよね」
南「なにか時代を感じますよねぇ」
――お2人からしても隔世の感があるんですね。
松本「でも、それこそ時代を映すというわけじゃないですけど、山戸(結希)さんと最初に『21世紀の女の子』のお話をした時、『ジェンダーや性の揺らぎを感じた瞬間が映っていることがテーマ』だと言われたんです。それについて考えていた時、そもそも、そういう概念ができ上がるのは誰かを好きになる気持ちがあるからじゃないかと思ったんですね。それで『好き』をテーマに映画を撮ることにしました。でも、『好き』という気持ちって曖昧で、どんどん変化していくんですよね。時間とともに冷めていきますし。ただ、かつて誰かのことを好きだった自分や、刹那的にでもそう思えた自分を丸ごと愛せるようになれたらいいなと思って、物語を練っていきました。あと、登場人物にはモデルがいて、沙良さんの役にも私の友達の言動が投影されているんです」
南「そうだったんですね!こういうお話って、あまり現場で聞くことがないので、とても新鮮です」