世代差の確認方法は 『プリキュア』の人数!?『21世紀の女の子』公開記念!松本花奈監督×南沙良スペシャル対談
「感情にピッタリはまる言葉を探すのに時間がかかるんです…」(南)
――あるいは単なる女子同士より、監督と女優という関係性の方が話しやすかったりします?
南「私は肩書きがある方が、逆に意識してしまいます。元々、言葉を使うのが得意じゃないと自覚しているので、どうやってコミュニケーションをとろうかって普段から考えちゃうんですけど…そこに肩書きや立場が加わると、ますます〝言葉の足し算〟ができなくなっちゃう気がしますね」
松本「沙良さんと最初にお話した時、言葉の選び方がすごく丁寧だなっていう印象を受けたんです。だから、話すテンポも少しゆっくりになるのかなって」
南「自分の感情にピッタリはまる言葉を探すのに時間がかかるので、どうしてもテンポが遅くなっちゃうんです…。すみません」
松本「全然! 謝ることじゃないから〜(笑)」
――本人はとても個性的な南さんですけど、松本監督はどんなヒロインとして撮ってみたいですか?
松本「キラキラした“ザ・女子”な少女マンガの主人公としての沙良さんを、見てみたいですね」
南「うれしいです。私、“マジ卍”みたいな言葉を普段使いできる、クラスで目立つ女の子に憧れがあるんですよ。そういう女の子たちが好きそうなキラキラした青春映画に出られたら…いいなぁ(笑)」
松本「意外といままで、シンプルにキラキラしていたりする役柄の沙良さんって見たことがないからこそ、すごく見てみたいんです」
南「今回の『21世紀の女の子』で演じた役も、学校の帰り道にクレープ屋さんに寄っていそうな雰囲気があったじゃないですか。なので、自分の中の感覚としては、かなり気持ちが高まっていたんです」
松本「それこそ“いよいよ壁が崩れるぞ”的なテンションだ(笑)」
南「そう、それです!(笑)」
●松本花奈プロフィール
1998年生まれ。中学生の頃より映像制作を始める。慶應義塾大学在学中。主な映画監督作は『脱脱脱脱17』(16)、『過ぎて行け、延滞10代』(17)など。山戸結希企画&プロデュースのオムニバス映画『21世紀の女の子』(2月8日公開)の中の一編を手掛ける。AbemaRADIOチャンネルでパーソナリティを務める『二十代映画欲求』(毎週土曜12時~)が放送中。CanCam.jpでは、「スマホで女の子をかわいく撮るアイディア」をテーマにした動画が公開中となっている。
●南沙良 プロフィール
2002年6月11日生まれ。第18回ニコラモデルオーディションのグランプリを受賞、現在も雑誌「nicola」専属モデルとして活躍する。一方、女優としては映画『幼な子われらに生まれ』(17/三島有紀子監督)に出演し、デビュー作ながらも、報知映画賞、ブルーリボン賞・新人賞にノミネート。その後、行定勲が監督を務めたロックバンド・レベッカの17年ぶりの新曲「恋に堕ちたら」のMVに主演。昨年公開の映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(18/湯浅弘章監督)では映画初主演を務め、第61回ブルーリボン賞、第43回報知映画賞・新人賞、第33回高崎映画祭・最優秀新人女優賞を受賞(その他、第73回毎日映画コンクール スポニチグランプリ・新人賞にもノミネート)。昨年開催のMOOSIC LABを皮切りに全国順次公開の映画『無限ファンデーション』では主演2作目を務め、映画『21世紀の女の子』、5月17日(金)公開の映画『居眠り磐音』にも出演する。第30回フジテレビヤングシナリオ大賞・大賞受賞作『ココア』ではドラマ初出演&初主演を務めた。江崎グリコ「ポッキー」イメージキャラクター。
取材・文/平田真人