秋山真太郎「戦争や政治的に入れない地域のカルチャーに触れられる世界に」

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秋山真太郎「戦争や政治的に入れない地域のカルチャーに触れられる世界に」

青春ドラマのスタイルを借りながら、ストーリー展開が最後まで読めない斬新なプロット『乱暴者の世界』の初日舞台挨拶が10月9日、都内で行われ、出演者の林野健志、黒澤ゆりか、秋山真太郎、中田圭監督が登壇した。

人心を操る超能力者・カミオ(秋山)の力が及ばない、唯一の男・戸田恵介を演じた林野は、自身の役柄について「22、23歳くらいに自分も葛藤した部分や共感するところが多くて、自分の経験とその共感をどうやって役と結びつけるかを考えて演じました」とコメントし、脚本を読んだ時の印象を「パラレルワールドというテーマがあり、その世界観が一体どんなものなんだろうかと色々調べました」と話した。当初、戸田恵介役でオファーを受けていたという秋山は「脚本を読んでいくうちに、カミオ役の方が自分に合うのではないかと感じた」といい、「途中で林野さんと演じる役が入れ替わったのですが、パラレルワールドを操る人間ということで、演じるのが難しく、覚悟が必要だと思いました」と振り返った。恵介の婚約者であり、カミオに恵介の記憶を消されてしまうあゆみ役の黒澤は「自分が演じた3人の人格がキーポイントで、1つ1つの人格をしっかりと考えないといけないなと思いました。自分の世界ってどんなのだろうと考え、糧にしてもらえたらと思います」と呼びかけた。

中田監督は「元々、この作品はオリジナルの脚本があるのですが、今の時代にマッチした世界観になっているので、生半可な気持ちではできないなと思った。大変でしたが、オリジナルの良いところを持っていきながら、自分なりに解釈させていただいて、完成できました」と苦労を明かした。

人心を操る超能力者が、ある男を窮地に陥れようと超能力によって周囲の人間から記憶を消してしまう同作。自分の思い通りにできる世界について、秋山は「戦争や政治的に入れない地域のカルチャーに触れられる世界にしたい」と願望を語った。【MovieWalker】

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