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『脇役物語』初日挨拶で益岡徹「年の差カップルでリアルな感情を味わう」

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『脇役物語』初日挨拶で益岡徹「年の差カップルでリアルな感情を味わう」

『脇役物語』の初日舞台挨拶が行われ、主演の益岡徹をはじめ、永作博美、松坂慶子、緒形篤監督らが登壇した。

本作は、個性派俳優・益岡徹&永作博美共演のロマンチックコメディ。女優の卵に恋した万年脇役俳優が、スポットの当たらぬ人生におさらばしようと奮闘する姿を温かい目線で描き出す。アメリカやヨーロッパを拠点に俳優や脚本家としても活躍し、短編『不老長寿』(09)で各国の映画祭で絶賛を受けた、緒方篤の初長編監督作となる。

本作のテーマでもある年の差カップルについて益岡は、「恋愛感情をもってハッピーエンドというのは今までにあまり経験したことがないんですけど、実際の永作さんという若く、僕の恋人になるわけないやという方とやらせていただいて、なんだかリアルな感情を味わいながらできました」とコメント。また、共演の永作は、「楽しくやらせていただきました。益岡さんは、リアリティを持って、距離感もとってやってくださったので、不思議な感覚を持ちながら『お芝居なんだよな、これ』なんて思いながら撮影に臨めました」と益岡との絡みも踏まえて語った。本作のキャスティングについて監督は、「以前の短編映画『不老長寿』でも益岡さんに出ていただいたのですが、演技がお上手でコミカルな演技ができる方だと実感していましたし、コメディは演技が上手な方じゃないとできないと思うので、今回の映画も初めから益岡さんにお願いしました。今回は、警官の服を着て東京中を走り回ってる益岡さんのイメージを膨らませました。ヒロインのアヤは、ガールとウーマンの中間のような人物なので、それだけのエネルギーが必要だと思いました。いろんな映画を借りて見て、女優の候補をいっぱい考えて、それでも見つかりませんでした。その頃に、キャスティングの白鳥さんにお会いして、ご協力いただけることになりまして、白鳥さんから永作さんのご提案を受けました。その後にみんなで映画『人のセックスを笑うな』(08)を見て、いける!と思いました」と話す。そんな監督について、松坂は「監督は大変なインテリさんですけども、少年みたいにいろんなことを面白がって、独自の視線を持っていらっしゃいますね。少し話がそれてしまいますが、以前NYに住んでいたことがあったんです。アパートの2階だったんですが、雪が降ってる日にゴミ袋を2つ出そうと持って降りたら、ゴミの車がちょうど行っちゃうところだったんです。でも止まってくれて。そしたら、がっちりしたゴミ収集車のおじさんが出てきて、ナイトのように、ゴミ袋を持って行ってくれたんです。その日は、ナイトに出会ったお姫様みたいな気持ちでずっと気分が良かったです。そういうね、ちょっと幸せになったり、心豊かになったりするのは、ちょっとしたウィットや愛でハッピーになるでしょ。そんなことを、この映画を見て感じたんです。監督にはこれからもこういう工夫ひとつでハッピーになれる映画を作っていただきたいなと思っています」とコメントした。

最後に、益岡は「なぜできたかという熱い思いを知ってほしいですね。監督のかつてのご友人や知人が『篤に映画を撮らせてやろう』と思われて、それで製作費を出していただき、できたんです。そういう人たちの思いが加わっているということ、こういう成り立ちの仕方のあった映画は滅多にないんです。これが続いてほしい。そういう意味でも成功してほしいです」と、熱い思いを語った。【MovieWalker】

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