中国映画界のスター、シェン・トンが来日!「日本でもファンが増えればいいな」
3月8日から17日(日)にかけて開催されている「大阪アジアン映画祭」と連携し、最新の中国映画をいち早く日本で上映する「中国映画祭 電影2019」の大阪会場でのオープニングセレモニーが9日、梅田ブルク7にて開催。オープニング作品『ペガサス/飛馳人生』(初夏公開)で主演を務めたシェン・トン、『アラ・チャンソ(原題)』(2020年公開)のソンタルジャ監督らが挨拶に登壇した。
今年で2回目の開催となる「中国映画祭」では近年急成長をつづける中国映画界から多種多様なジャンルの6作品をラインナップし、現代中国の“今”を見つめていく。式の冒頭、挨拶に立った文化庁審議官の内藤敏也氏は「昨年、日中平和友好条約締結40周年を迎え、日中両政府が日中映画共同制作協定を発行して両国の映画を盛り上げることとなった。この映画祭を機に、中国の素晴らしい文化に触れ、日中両国の相互理解や友情がさらに深まることを期待しています」とスピーチ。
そして大阪のオープニングを飾る『ペガサス/飛馳人生』のシェン・トンが舞台に上がると、会場に詰めかけた大勢のファンから熱い拍手が巻き起こる。「このような映画祭に出席することができて光栄に思います」と述べると「昨日大阪にやってきたら、早速ファンレターを受け取ったんです。けれど1通しかなかったので、勿体ないのでまだ開封していません」と笑いを誘う。そして「この映画を通して日本でも私のファンが増えればいいなと思います!」とにこやかに語った。
一方で『アラ・チャンソ(原題)』を携えて来日したソンタルジャ監督は、東京会場につづいてオープニングセレモニーに出席。「この作品は自分で脚本を書いて監督した3本目の長編作品。不思議なことに3本の作品が非常に日本と縁があり、上海国際映画祭とも縁がある」と語り、「2作目の『草原の河』は中国国内ではなかなか上映する映画館がなかったのですが、日本では公式上映されて嬉しく思います。この『アラ・チャンソ(原題)』も日本公開が決まっていて、本当に光栄です」と感謝を述べた。
今年の春節に中国で公開され大ヒットを記録している『ペガサス/飛馳人生』は、小説家やレーサーとしても活躍するハン・ハン監督がメガホンをとり、かつてカーレース界で一世を風靡した男の再起の物語がコミカルかつエキサイティングに綴られていく。また、『アラ・チャンソ(原題)』は病院である事実を告げられた主人公・ウォマが、ラサへ五体投地巡礼の旅に出る姿を圧倒的なチベットの風景の中で描き出す。「中国映画祭 電影2019」は大阪・梅田ブルク7にて、本日9日と10日(日)に開催される。
取材・文/久保田 和馬