『ロケットマン』監督&主演コンビに直撃!タロン・エガートン「エルトン・ジョンを演じるのは危険を恐れない思い切りが必要」
「(エルトン・ジョンは)地に足のついた本当に普通の人」(デクスター監督)
――本作はエルトン・ジョン自身が製作総指揮に加わっています。映画制作の上で、エルトンからはどのようなアドバイスがありましたか?
監督「タロンからどうぞ」
タロン「エルトン・ジョンの凄いところは、僕たちに自由にやらせてくれたということだと思う。これは間違いなく、エルトンの音楽を使って、彼の人生を物語る映画なんだけど、同時に僕たちが作る映画でもあるわけで。そのことをエルトンは本当に尊重してくれた。終始ずっと支えてくれて、とても親切にしてくれたんだ」
監督「エルトン・ジョンは制作のかなり初期の段階で、タロンに『見た目にしても、歌声にしても、僕に似せる必要は全くないんだよ。君の解釈で僕自身を演じてくれればいい。そうじゃないと、表面的な薄っぺらい、ただのモノマネ映画になってしまう。僕たちが作りたい映画はそういうものじゃないんだから、君に全てまかせるよ』と言っていたのをよく覚えているよ」
タロン「僕は……エルトン・ジョンになったんだ!」
監督「いやいや、君はエルトン・ジョンじゃないんだって。錯覚しないでね(笑)」
――本作を通して、エルトン・ジョンと交流を持ち、彼のことをより深く知った今、改めて感じる彼の魅力とは?
監督「世界中の人が知っている、名高いスーパースターであるにも関わらず、地に足のついた本当に普通の人であること。とても寛容な性格で、本作でも僕たちクルー全員に、常に敬意を持って接してくれた。そういう彼の心の在り方に対して頭が下がる思いだよ」
タロン「僕も同じ意見だね」
――本編に出てくるエルトン・ジョンの楽曲の中で、今の自分に一番響く曲は?
監督「映画のエンド・ソングであり、エルトン・ジョンとタロンがデュエットをする新曲『(アイム・ゴナ)ラヴ・ミー・アゲイン』と『過ぎし日のアモリーナ』。それも、タロンが歌っている今回のサントラのバージョンがもの凄く気に入っているんだ。(いきなり監督とタロンが2人で一緒に歌いだす)……え?歌うのやめろって?(笑)」
タロン「僕が一番好きな曲は……タララララ~(ランキング発表風の効果音)」
監督「やめろって(笑)」
タロン「僕のお気に入りは『パイロットにつれていって』だね」
監督「いい選択だ。“Take me to the pilot~♪”(美声で歌いだす)」