最新作『トールキン』も公開!25周年を迎えた“良作印”の映画スタジオ、FOXサーチライトの魅力とは?
男性ストリッパーを描く『フル・モンティ』が始まり
第79回アカデミー賞で脚本賞、助演男優賞に輝き、FOXサーチライト・ピクチャーズ=良質の目利きというイメージを植えつけた『リトル・ミス・サンシャイン』(06)や、予期せぬ妊娠をした16歳の女子高生ジュノの9か月間の成長をユーモラスに描き、08年のオスカー4部門にノミネートされ脚本賞を受賞した『JUNO ジュノ』(07)など、これらの作品は2000年代のFOXサーチライト・ピクチャーズを代表する作品として広く認知されている。近年でも、前述の『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』をはじめ、同スタジオの製作作品が賞レースの主要部門を賑わせており、毎年のようにオスカーの最有力候補に推されているのだ。
そんな中で、初めてその名をアカデミー賞に刻んだのが、1997年の『フル・モンティ』だ。かつて鉄鋼業で栄えたイギリス・シェフィールドを舞台に、不景気から鉄工所を解雇された男たちが、男性ストリップショーを行うために奮闘する姿をユーモラスに描いた本作は、アカデミー賞でミュージカル・コメディ映画音楽賞を受賞した。
隠れた名作の宝庫!初期&日本未公開の貴重な作品がソフトに
スタジオ初期の作品や、劇場公開されなかった貴重な作品たちも現在ソフト化されており、日本でも楽しむことができる。記念すべきFOXサーチライト・ピクチャーズ1作目の『マクマレン兄弟』(95)は、日本では長らくVHS版しかなかった作品だが、25周年記念として2019年にBlu-ray&DVD化。恋愛や仕事などそれぞれの悩みを抱える3兄弟が、父の死をきっかけに人生のターニングポイントを迎え、成長していくというドラマで、サンダンス映画祭のグランプリ(審査員大賞)を受賞している。
またビデオスルー作品では、ベストセラー作家が詐欺師に転落し、私文書偽造に手を染めたという実話を基にし、本年度のアカデミー賞で3部門にノミネートされた『ある女流作家の罪と罰』(18)。19世紀に米国史上最大の奴隷反乱を起こしたことで知られる伝説的人物、ナット・ターナーに迫った『バース・オブ・ネイション』(16)など、海外で話題を集めた名作もソフトになっているので、ぜひ鑑賞したいところ。
今後も、インデペンデント精神を貫き、確かな目利きや作品づくりで良作を数多く生み出してくれるであろうFOXサーチライト・ピクチャーズ。ますます勢いに乗るこのスタジオから目が離せない!
文/トライワークス
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※発売・販売元はすべてFOXサーチライト・ピクチャーズ