【今週の☆☆☆】“あの始末屋”が凱旋する仏版『シティーハンター』や傑作ホラーの続編『ドクター・スリープ』など週末観るならこの3本!

コラム

【今週の☆☆☆】“あの始末屋”が凱旋する仏版『シティーハンター』や傑作ホラーの続編『ドクター・スリープ』など週末観るならこの3本!

Movie Walkerスタッフが、週末に観てほしい映像作品3本を(独断と偏見で)紹介する連載企画。今回は、11月29日(金)から今週末の公開作品をピックアップ。不朽の名作ホラー『シャイニング』の続編や、人気マンガのフランス実写版、巨匠監督が手掛けたトルコが舞台の家族ドラマなど、バラエティあふれる作品ばかり!

週末に観てほしい映像作品3本を、MovieWalkerに携わる映画ライター陣が(独断と偏見で)紹介します!
週末に観てほしい映像作品3本を、MovieWalkerに携わる映画ライター陣が(独断と偏見で)紹介します!

惨劇を生き抜いたダニーが少女と出会い、再びあの場所へ…『ドクター・スリープ』(11月29日公開)

超能力“シャイニング”がダニー(ユアン・マクレガー)とアブラ(カイリー・カラン )を引き合わせる(『ドクター・スリープ』)
超能力“シャイニング”がダニー(ユアン・マクレガー)とアブラ(カイリー・カラン )を引き合わせる(『ドクター・スリープ』)[c]2019 Warner Bros. Ent. All Right Reserved

ホラー映画史上の不朽の名作『シャイニング』(80)の約40年ぶりとなる続編が、ついに公開。スティーヴン・キングの同名小説に基づいた正統なる“その後”の物語で、前作の惨劇を生き延びた少年ダニーが今回の主人公だ。いまや孤独な中年男となったダニーが、子ども時代のトラウマにうなされ、アルコール依存に陥っているという設定からして興味深いが、彼を苦しめる超能力“シャイニング”を全編にフィーチャーしていることも本作の注目すべきポイント。新たなキャラクターである超能力少女アブラとダニーが、彼らをつけ狙う謎のカルト集団とのサイキック・バトルを繰り広げ、前作の呪われたホテルがクライマックスの舞台となる。『シャイニング』の恐怖イメージも随所に盛り込まれ、オカルト、怪奇、悪夢が入り乱れる映像世界から目が離せない!(映画ライター・高橋諭治)

再現度がハンパない!原作愛“もっこり”の『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』(11月29日公開)

100tハンマーを完全再現!原作への愛とリスペクトにあふれた『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』
100tハンマーを完全再現!原作への愛とリスペクトにあふれた『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』[c] AXEL FILMS PRODUCTION - BAF PROD - M6 FILMS

フランス公開時から話題沸騰の実写版「シティーハンター」がついに逆輸入。香を匂った者を虜にする「キューピッドの香水」を取り戻すため、凄腕スイーパーの冴羽獠(リョウ)と相棒の槇村香(カオリ)が新宿ならぬフランス各地を駆け抜ける!驚くべきはその再現度で、登場人物のビジュアルやアクション、横切るカラスから100tハンマーまで、どこを切り取っても「シティーハンター」の世界。香水の効果に翻弄されるリョウたちのドタバタぶりも“らしさ”にあふれ、原作愛とリスペクトがもっこりだ。日本公開版では山寺宏一と沢城みゆきがリョウとカオリの掛け合いを完全再現。オリジナル声優の神谷明と伊倉一恵もゲスト参加しているのでお聞き逃しなく。(映画ライター・ほそいちえ)

パルムドール受賞監督が描く一筋縄ではいかない家族ドラマ『読まれなかった小説』(11月29日公開)

父と息子の軋轢が赤裸々に描かれる『読まれなかった小説』
父と息子の軋轢が赤裸々に描かれる『読まれなかった小説』[c] 2018 Zeyno Film, Memento Films Production, RFF International, 2006 Production, Detail Film, Sisters and Brother Mitevski, FilmiVast, Chimney, NBC Film

『雪の轍(わだち)』(14)でカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞したトルコのヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督による、突き刺さり系家族ドラマ。大学を卒業し、故郷へ帰って来た小説家志望の青年と、教師だがギャンブルにハマっている父親の愛憎と歩み寄りを軸に、彼らを取り巻く家族や田舎の人間関係を描く。なんと189分という長尺!その間、父親はだらしなく小銭をせびるし、息子はままならない人生にグチグチと文句を言いつつ格闘。決して気分のいい映画ではないが、トルコの田園風景をはじめとした美しい映像、どこまでも深読みできそうな哲学的な台詞の洪水、ゆったり流れる時間感覚に、イライラしつつもどんぶらとノセられていくと、ラストに思わぬ感動が訪れる。幻想と現実の交錯も含め、やられた感たっぷり!(映画ライター・折田千鶴子)



週末に映画を観たいけれど、どの作品を選べばいいかわからない…という人は、ぜひこのレビューを参考にお気に入りの1本を見つけてみて!

構成/トライワークス

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