シム・ウンギョン、最優秀主演女優賞受賞で感涙!長澤まさみは「セカチュー」以来の最優秀助演女優賞
第43回日本アカデミー賞授賞式が3月6日、グランドプリンスホテル新高輪で開催され、最優秀主演女優賞に『新聞記者』のシム・ウンギョン、最優秀助演女優賞に『キングダム』の長澤まさみが見事、輝いた。
最優秀主演女優賞を受賞したシム・ウンギョンは、今回が日本アカデミー賞初受賞。本作で政権の闇に迫る女性記者を熱演したシムは、壇上に上がりマイクの前に立つと大粒の涙を見せ、声を詰まらせながら「(受賞できると)全然思わなかったので、全然準備をしていませんでした。ごめんなさい。本当にありがとうございます」とスピーチ。「まず映画『新聞記者』を観てくださったみなさん、そして藤井監督初め、河村さん、橋本さん、高石さん本当にありがとうございます。そして共演できて本当に光栄でした、松坂桃李さん、本当に本当にありがとうございました。これからも頑張って活動します」と想いを込めキャスト、スタッフへ向けて感謝の意を述べた。
また最優秀助演女優賞を受賞した長澤は、2004年の『世界の中心で、愛をさけぶ』以来、15年ぶり2度目の同賞受賞。『キングダム』では、原作の人気キャラクターの一人、山界の王の楊端和を迫力のアクションで好演した長澤だが、名前を呼ばれ安堵の笑顔を見せると手にしたブロンズを握りしめ「17歳の時に助演女優賞をいただいたことがあって、その時はまだなにもよく分かっていなかったんですが、年を重ねるごとにこの仕事の魅力を感じて、自分にできることはなんだろうということを考えながら日々仕事と向き合ってきました」とあいさつ。「まだまだこの先自分がどうなるかというのは自分も見えていないし、見えない自分というか、まだ会ったことのない自分を目指してこれからも励んでいきたいなと思います」と今後への想いを語った。
東京新聞記者の望月衣塑子によるベストセラーを原案に映画化した『新聞記者』は、『怪しい彼女』(14)で知られるシム・ウンギョンと松坂桃李のW主演で政治権力の闇に迫ろうとする女性記者と、理想と現実の狭間で揺れる若手エリート官僚との対峙を描いた意欲作。
また原泰久の人気コミックを実写映画化した『キングダム』は、春秋戦国時代の中国を舞台に、大将軍を夢見る戦災孤児の少年と中華統一を目指す若き王の運命の物語が壮大なスケールで描かれる。
ほかの優秀主演女優賞は、『翔んで埼玉』の二階堂ふみ、『蜜蜂と遠雷』の松岡茉優、『人間失格 太宰治と3人の女たち』の宮沢りえ、『最高の人生の見つけ方』の吉永小百合が受賞。さらに、ほかの優秀助演女優賞は『閉鎖病棟―それぞれの朝―』の小松菜奈、『人間失格 太宰治と3人の女たち』の二階堂ふみ、『最高の人生の見つけ方』の天海祐希、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の高畑充希が受賞している。
文/富塚 沙羅