「チェルノブイリ」や『復活の日』『コンテイジョン』…“いまの時代”に再注目されたドラマまとめ
昨年のエミー賞を席巻した傑作ドラマ「チェルノブイリ -CHERNOBYL-」。チェルノブイリ原発事故の真実に迫り、悲惨な事故現場を緻密に再現し、事故調査にあたる科学者と隠蔽を図る国家の対立も映しだしている。世界中で圧倒的な支持を集める本作を中心に、災害や事故に立ち向かう人々を描いた“熱い”作品をピックアップしてみた。
チェルノブイリ原発事故とは?
チェルノブイリ原発事故とは、1986年4月26日、旧ソビエト連邦(現ウクライナ)の原子力発電所で起きた爆発事故。放射能性物質が周辺地域に拡散され、周囲2,600平方kmに暮らす約30万人の人々が避難を余儀なくされた。事故処理には、60万人もの作業員が投入され、犠牲者は4,000~9万3,000人とされているが、実際の数は不明と言われている。
事故の惨状をありのままに描く
事故から30年以上が経ったいまでも、事故現場と周辺地域は立ち入り禁止のまま。そこで、チェルノブイリと景観が似ているリトアニアがロケ地に選ばれた。廃炉になった原子力発電所の内部でも撮影され、爆散した原子炉や近隣の街並みなどがリアルに再現されている。燃え盛る炎や立ち昇る黒煙など、事故当時の恐怖が伝わってくる映像は迫力満点だ。
一方で、本作は放射能を浴びた犠牲者たちがたどる残酷な末路にもしっかりと向き合っている。大量の放射能を浴びると、しだいに体中の細胞が破壊されてしまう。肉が崩れ始め、人の姿ではなくなり、たった数日で命を落とすことになるのだ。パニックになる病院や悲しみに暮れる家族の姿も描かれ、あらためて放射能の恐ろしさを見せつけられる。
名優たちが繰り広げるドラマ
この未曾有の危機に立ち向かうのが、『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』(11)のジャレッド・ハリス演じる核物理学者ヴァレリー・レガソフと、スウェーデンの実力派、ステラン・スカルスガルド扮するソ連閣僚会議の副議長ボリス・シチェルビナ。上層部の「甚大な被害はない」との見解を信じるシチェルビナだが、「1時間ごとに広島原爆の2倍の放射能を放っている」という衝撃的な事実を告げるレガソフの言葉を聞くうちに、状況の深刻さを理解していく。科学者と政治家、正反対の二人が、時に対立し、協力しながら事態収拾に奔走。彼らが友情で結ばれていく姿、命を削る覚悟で任務にあたる意思の強さに、思わず心を揺さぶられてしまう。
レガソフとシチェルビナに加え、『奇跡の海』(96)で知られるエミリー・ワトソン演じる科学者ウラナ・ホミュックも登場し、事故原因の真相を探ろうとする。レガソフたちが真実を解き明かそうとする一方で、彼らの背後にはKGBの姿が。政府は事故にかんする重要な事実を隠そうとしており、それを巡るサスペンスも大きな見どころ。壮絶なチェルノブイリの映像と共に、名優たちが繰り広げる緊迫感あふれるドラマにも圧倒される。
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