『ALWAYS』の堀北真希「私は今すごく幸せ!」
前2作が大ヒットし、国民的シリーズへと成長した『ALWAYS 三丁目の夕日』。第3弾となる『ALWAYS 三丁目の夕日'64』が1月21日(土)から公開するのを受け、1作目から鈴木オートの看板娘・星野六子役を演じてきた堀北真希にインタビュー。作品と共に成長してきた彼女に、作品への思いや、六子を通して感じた幸せの形を語ってもらった。
本作では、自動車修理販売業を営む鈴木オートの社長、則文(堤真一)をはじめ、妻のトモエ(薬師丸ひろ子)に息子の一平(小清水一揮)、小説家の茶川(吉岡秀隆)やヒロミ(小雪)、そして淳之介(須賀健太)と夕日町のメンバーが再集結。高度経済成長期のピークともいえる1964年、東京オリンピック開催に沸く夕日町を舞台に、成長したそれぞれの転機が紡がれる。
現在、23歳の堀北は16歳だった1作目を振り返り、「これだけ長い期間、同じ役を演じることは他にないですし、役と共に成長したり年齢を重ねることはそうそうないので、特別な思いがあります。三丁目に(夕日町の)みんなが集まってバタバタしてるのを見ると、『帰って来たんだなあ』って。今回は、鈴木オートが少し大きくなって六ちゃんの部屋があったり、茶川さんのおうちがひろみさんの店と合体したりしてるんです。そういう変化もあって、時の流れを感じましたね」と感慨深げに語った。
今や鈴木オートの従業員として、なくてはならない存在へと成長した六子。本作では、森山未來演じるモテ医者・菊池との恋も描かれる。ここには同席する山崎貴監督の「六子を嫁に出さなきゃ」という親心が込められている。「今回は六子をいかに可愛く撮るかに心血を注いだんですけど、堀北がそれに見事に応えてくれたので凶暴なほど可愛くなったんです(笑)。だから嫁入りのシーンは、スタッフがみんな則文さん(堤真一)になっていました」。
監督の言葉を受け、堀北は「可愛く演じようとは意識してなかったです(笑)。けれど、六ちゃんの素直で一生懸命なところに、みんなも共感もするし、応援したくなると思うので、そこは意識していました。今回、六ちゃんはお嫁にいくんですけど、すんなりとはいかないんですね。彼女にとっての幸せは、自分だけが良い思いをすることではないから。大切な人たちにも幸せでいてほしいからちゃんと大切にする。そういったところも含め、前作から成長した六ちゃんを感じていただけたら嬉しいです」と笑顔を見せた。
そんな彼女に、劇中で三浦友和演じる宅間先生が問いかける「幸せとは何でしょうな」という質問をすると、しばし考えてこう答えた。「幸せが何かっていうのは簡単に答えが出るものじゃないけれど、でも私は今すごく幸せだなって思っているんです」。
春からは、主演する朝の連続テレビ小説「梅ちゃん先生」の放送も決まっているなど、昭和の女性を演じることも多い。「『ALWAYS』の時代の女性は、(薬師丸演じる)トモエさんのような家族を支えるお母さんのイメージが強いんですけど。だんだん社会進出するようになって、今よりも逆風が強い中で働いていたと思うと、昭和の女性はとても強くて、たくましいと感じます」。
そんな彼女が「3Dだから、前2作以上にワクワク感がアップしてて、見て感じるだけでなく体験もできるんです」とアピールする『ALWAYS 三丁目の夕日'64』は、目の前に広がる夕日町三丁目の世界に浸りつつ、様々な形の家族や幸せをより実感できるドラマに仕上がっている。是非、心行くまで楽しんでほしい。【取材・文/大西愛】