見事な再現度に感動必至!?原作ファンがときめく実写版『るろうに剣心』の見どころは?
8月25日より公開されている実写映画『るろうに剣心』。原作コミックを熱狂的に支持するファンが多い作品だけに、「実写版って実際のところどうなの?」と不安に感じている人も多いだろう。だが、そんな原作ファンにこそ見てほしい必見シーンがたくさんあるのだ。
まず、恐らく誰もが興奮するのが、江口洋介演じる斎藤一が“牙突”を繰り出すシーン。劇中で一度しか振るわれず、技に対しての説明もないため、原作を知らない人はスルーしてしまうかもしれない。だが、原作を読んだことのある人なら、マンガのコマをそのまま再現したようなビジュアルにしびれることだろう。颯爽と現れ、クールに剣心と左之助のフォローをして、牙突を一撃繰り出す姿にはほれぼれしてしまう。
また、原作ではおなじみの牛鍋屋 赤べこがさりげなく登場するのもポイントが高い。薫の顔なじみである妙さんが営む店で、もちろん妙さんも登場する。さらに別の場面では、一瞬だが、赤ベこで働く三条燕も登場している。思わずにやりとしてしまうシーンだ。ストーリー上、決して重要キャラではないのだが、「やっぱりここにはこの人がいないと!」というファンの心をくすぐるような設定には、原作への愛が感じられる。
そして何と言っても、原作で登場した名言が随所に盛り込まれているところが、ファンにとって非常に嬉しいところだ。本作の物語は、原作設定を活かしたオリジナルストーリーのため、それぞれのキャラクターの出会い方など、細部に違いが見られる。しかし、そんな中でも名ゼリフはきっちり再現されているのだ。マニアックな話になってしまうが、たとえば、“人を活かす剣”をうたった神谷活心流に対して、剣心が言う「薫殿の言ってることは一度も己の手を汚したことがない者が言う甘っちょろい戯れ言でござるよ。けれども拙者は」というセリフ。コミックファンなら冒頭の一部を聞いただけで、即座にそのシーンが頭の中で自動再生されているのではないだろうか。もちろん、他にも名ゼリフが数々登場するので、聞き逃さないようにしてもらいたい。
逆に、実写映画版オリジナルでありながら、原作ファンも納得するエピソードがある。剣心の着ている緋色の着物にまつわる裏話だ。実は、本作の冒頭で剣心は灰色の着物を着ているのだが、あることがきっかけでお馴染みの着物に着替えることになるのだ。この一連のやり取りは、原作では描かれたことのないオリジナル要素。しかし、決して違和感のない脚本となっており、逆に原作ファンも感心させられるのではないだろうか?
他にも、剣心が料理を振る舞う姿や、斬馬刀を操る左之助と剣心の戦い、警察署の署長もさりげなく登場するなど、原作を知っている人しか気付かないような小ネタがたっぷり盛り込まれている。気になっているけれど実写版を見ようか迷っている人は、是非とも劇場に足を運んで、原作ファンにしか味わえない『るろうに剣心』を楽しんでみてはいかがだろうか。【トライワークス】