ジョゼフ・ゴードン=レヴィットとブルース・ウィリス、似てないけど似ているように見えてくる!?
時空を超えて未来から送られてくる標的を始末する暗殺者“ルーパー”。このルーパーとタイムループに隠された秘密を描く新感覚SFアクション『LOOPER ルーパー』(1月12日公開)で、主人公を演じているのが、今や若き演技派として多くの作品にひっぱりだこのジョゼフ・ゴードン=レヴィットだ。
主人公のジョーはルーパーを職業とし、麻薬におぼれる生活を送っている。そんな彼の前に現れた標的は何と“30年後の自分”だったことから、ストーリーが急展開していく。ジョーの不意を打って逃げ出した30年後のジョーは、ある目的を果たすために奔走する。
30年後のジョーを演じているのは、すっかりベテラン俳優の域に達したブルース・ウィリスだ。ジョゼフ・ゴードン=レヴィットとブルース・ウィリス。普段の彼らは全く似ても似つかないが、物語が進むにつれて、どんどん似て見えてくるのが不思議なところだ。ライアン・ジョンソン監督は、30年後のジョーを演じる俳優がジョゼフに全く似ていなくても構わないと思っていたそうだが、やはり「この男は30年後のこの男なのだ」と観客に思ってもらわないといけないため、ジョゼフに特殊メイクを施したという。
さらに、ジョゼフはブルース・ウィリスの動きを徹底的にリサーチ。声や話し方、仕草などを似せていったのだとか。しかも、ブルース・ウィリスの声を録音したものを繰り返し聞き、彼の声の特徴をつかんでいったというのだから驚きだ。確かに相手を見つめる目の雰囲気、首を傾ける角度や、ちょっとした仕草などが、ブルース・ウィリスそのもの。絶妙な特殊メイクとあいまって、ジョゼフの30年後はブルース・ウィリスかも、と思えてきてしまう説得力を持たせているのがさすがだ。
もちろん、見どころはそれだけではない。派手なアクションもさることながら、タイムループに隠された秘密や、ジョーが30年後にやって来た理由が明かされていく過程の見せ方のうまさには唸らされる。新しくもあり、どこか懐かしさを感じさせる未来の街の風景にも注目だ。たたみかける新感覚のスリルを是非とも劇場で楽しんでほしい。【トライワークス】