成宮寛貴が主演作『ドロップ』で本気(マジ)ファイト!

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成宮寛貴が主演作『ドロップ』で本気(マジ)ファイト!

品川庄司の品川ヒロシが原作を書き、自らメガホンをとった『ドロップ』(3/20公開)。公開前から早くも熱い視線を集めるこの作品で、お調子者の中学生ヒロシを演じた成宮寛貴が、リアルファイト三昧の熱い日々を振り返った。

品川監督の実体験をベースにした本作で、品川の記憶を追体験した成宮寛貴。自らクールな雰囲気を封印、髪を短く刈り上げた赤髪で、小心者なのにやたら弁が立ち、憧れの不良ライフに足を踏み入れケンカ漬けの日々を送るヒロシをチャーミングに演じている。

「ヒロシ役は正直、僕の表情や喋り方では乗り越えられない“山”だったんですよ。だから『カッコイイこと言ったぜ俺』と決めたハズが思わぬ展開になった時に見せる情けなぁ〜い表情とかは、品川さんが持つ可愛らしい部分をイメージして演じていました。撮影中もストーカーのように観察して、品川さん独特のノリや表情をすごく研究していましたね」

撮影現場では、監督自ら率先してアクションを披露し、場の空気を作っていたのだとか。「なぜか監督も一緒にアクション練習をしていて、達也役の(水嶋)ヒロくんが車のボンネット上にいる相手にドロップキックをするシーンでは 、お手本となるドロップキックをものすごく上手く決めてましたよ」

これは余談だが、品川監督もこのドロップキックは「決まった!」と、辺りを見渡しメイキングカメラを探したという。ところが、いつでもどこでも回していたはずのメイキングカメラがなぜかこの時は回っておらず、ちょっとがっかりしたという品川ヒロシらしいエピソードも話してくれた。

さて、本作を語る上ではずせないのが、リアルファイトなケンカ・アクション! タイマンから大乱闘まで、できるだけカットを割らずに、俳優陣が繰り広げるリアルな立ち回りを映しだしている。

「監督も僕たちもみんな傷だらけでした。バットも顔以外は本当に当たっているので、シャワーを浴びると、傷に染みて『イテテっ! あっ、ここかぁ』みたいな。敵対する相手がファミレスに乗り込んでくるシーンでは、割れたガラスで少し顔を切ったりもして、まさに身張ってましたよ。でも監督乗せるのが上手いんです。僕褒められて伸びる子ですから(笑)、つい乗せられてしまいましたよ」

ケンカに明け暮れる日々を描きつつ、友情や恋といった普遍的なものも描かれる本作。成宮も「人を好きになる事だったり友情は、時代が変わってもそんなに変わらない」と語る。

「今回は、衣装ひとつとっても、(当時をそのまま再現するのではなく)今の子たちが見ても『不良ってカッコイイ!』と思えるように作られている。監督の『リアル世代にも今の子たちにも楽しんでもらいたい』という思いがそこにはあるんですよね」と監督の意図も代弁する。

「生傷が絶えなかったり、炎天下のもと冬服でケンカを繰り広げたりと大変なこともあったけど、仲間たち(吉本の芸人らが扮している)と会話するシーンも面白くて、まるで中学校の合宿みたいな撮影でした。品川監督の演出も毎回鳥肌が立つようなものばかりで、リスペクトできるカッコよさがあった。本当に多くの人に観てもらいたいです」と最後を締めくくった成宮寛貴。

長編映画の監督が初めてとは思えない品川ヒロシ監督の手腕が光る『ドロップ』。ところどころにコミックのシーンを挿入した演出はユニークだし、妙に説得力のあるヒロシの一言一言に思わず共感。もちろんケンカシーンも迫力満載! たまには心のドロップ・アウトをしてみては?【MovieWalker/大西愛】

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