老いてなお輝く!GG賞受賞の“ロッキー”が高評価
先日開催された第73回ゴールデン・グローブ賞授賞式(以下GG賞)。『レヴェナント:蘇えりし者』(4月公開)で主演男優賞(ドラマ部門)を受賞したレオナルド・ディカプリオや、同作で惜しくも作曲賞を逃した坂本龍一らが大きな話題となった。
『レヴェナント:蘇えりし者』のほかにも、賞に輝いた作品は今年の賞レースをにぎわせる必見作ばかり。もちろんいち早く確認したいが、作品賞(ミュージカル・コメディ部門)と主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞した『オデッセイ』(2月5日公開)や、脚本賞&助演女優賞受賞の『スティーブ・ジョブズ』(2月12日公開)などの日本公開は、もう少し先となる。
そんななかで、いますぐにでも劇場で楽しめる作品が、助演男優賞に輝いた『クリード チャンプを継ぐ男』だ。
今回のGG賞で台風の目となった『クリード チャンプを継ぐ男』は、「ロッキー」シリーズの新章。本作でシルヴェスター・スタローンは、シリーズ第1作目の『ロッキー』(77)以来、約40年ぶりのノミネートとなったとなっただけでなく、69歳にして助演男優賞を初受賞する快挙を達成した。
スタローンは授賞式のスピーチで、自身生涯の当たり役・ロッキーを「最高の友」と称し、会場を大いに沸かせた。しかし感極まりすぎたのか、監督のライアン・クーグラーや主演のマイケル・B・ジョーダンへのメッセージを忘れたままTV中継が終わってしまい、SNSでは非難を浴びることに…。
だが、そんなうっかりハプニングも吹き飛ばすほど、スタローンの演技は高評価だ。亡き親友アポロ・クリードの息子をロッキーが一流のボクサーに育てる…というストーリー展開はもちろん、現在のスタローンだからこそできる“老いたロッキー”の演技が、観る者の魂を揺さぶったに違いない。
第88回アカデミー賞のノミネート発表が現地時間の1月14日に迫っている。オスカー獲得へ大きくリードしたGG賞受賞者たちの命運が気になるところだが、まずは『クリード チャンプを継ぐ男』でスタローンの名演をチェックしてみてほしい。【トライワークス】