映画ランキング - 国内映画
(2024/2/2~2024/2/4)
2024年2月5日
発表(毎週火曜更新)
2024年2月2日~2024年2月4日に日本国内で上映された映画の観客動員数ランキングはこちら。『「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ』『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』『ゴールデンカムイ』などがランクイン!(興行通信社調べ)
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同名人気コミックを原作とする「鬼滅の刃」のテレビアニメ第4期「柱稽古編」が2024年春より放送されるのに先駆け、2023年に放送された第3期「刀鍛冶の里編」の第十一話と「柱稽古編」の第一話を特別上映。···もっと見る
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遺伝子調整され生まれながらにして優れた身体能力や頭脳を持つコーディネイターと自然のまま生まれたナチュラルが存在する時代、C.E.(コズミック・イラ)を舞台にした「機動戦士ガンダム SEED」の劇場版。···もっと見る
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戦時中にタイムスリップしてしまった女子高生と特攻隊員のせつない恋を描いた汐見夏衛の小説を実写映画化。『光を追いかけて』の成田洋一がメガホンをとり、NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」の福原遥、「中学聖···もっと見る
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2月2日から2月4日までの全国映画動員ランキングが発表。4月から放送されるテレビアニメ「鬼滅の刃」の第4期「柱稽古編」を前に、第3期「刀鍛冶の里編」の第11話と「柱稽古編」の第1話を劇場上映する『「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ』(公開中)が堂々初登場No. 1を飾った。
『「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ』の初日から3日間の成績は、観客動員44万3700人、興行収入は6億4700万円と文句なしの好成績。とはいえ昨年の同時期に公開されて最終興収41億6000万円を記録した『「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』(23)のオープニング成績と比較すると、動員・興収共に55%ほど。数字を追っていくうえで、この急激な下落だけはどうしても気になってしまうところだ。
いまや説明不要の国民的作品となった「鬼滅の刃」。週刊少年ジャンプで連載がスタートしたのは2016年のことで、2019年にテレビアニメの第1期「竈門炭治郎 立志編」がスタート。その放送開始前には第1期の1話から5話の特別編集版となる『鬼滅の刃 兄妹の絆』(19)が劇場公開されミニシアターランキングで2週連続の首位を獲得。つまり社会現象的な人気を獲得する前から“劇場で観るテレビアニメ”としての戦略を成功させていたといえよう。
2020年10月に公開された『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(20)は、コロナ禍で落ち込み気味だった映画業界を救った作品といっても過言ではない。日本国内の歴代興収ランキングを19年ぶりに塗り替え、最終興収404億3000万円という驚異的な記録を叩きだすと、翌年の春には北米でも公開され、公開2週目に週末興収ランキングでトップに立つ快挙を成し遂げた。
その「無限列車編」がテレビ用に再編集されて放送されたのも、いま思えば“劇場で観るテレビアニメ”としての戦略のひとつだろう。その後、第2期の「遊郭編」が放送されてさらにブームを加速させると、そこから1年間のブランクをものともせずに前述の『上弦集結〜』が大ヒット。そして第3期「刀鍛冶の里編」の放送から8ヶ月の間隔を空けて、今回の『絆の奇跡〜』という流れだ。
今作と同じようにテレビアニメのエピソードを劇場で上映するという試み。それ自体は、今年1月に公開された『名探偵コナンvs.怪盗キッド』(公開中)をはじめとした近年の「名探偵コナン」シリーズの特別編集版などとも通じるものがあるのだが、そのような劇場版の新作に向けた過去エピソードの総集編ーーいわばシンプルに“おさらい”の意味が強い作品とはまるで性質が違うのが「鬼滅の刃」の特徴だ。おさらいだけでなく、その先に繋がる新たな体験との両立を、1本の劇場用作品のなかで実現しなくてはならない難しさがある。
つまるところ、先立って第4期の1話を劇場で鑑賞できる特別感が味わえても、観客は必然的にその続きをまたしばらく待つことになる。昨年の例を考えると約2ヶ月ほど。人気コンテンツを劇場体験として提供したい作り手側の戦略と、作品を最大限に楽しみたいファン側のモチベーションのせめぎ合いの結果が、今回の初動成績にあらわれたように思えてならない。「柱稽古編」の先には、ほぼ確実に「無限城編」が控えているはずだ。怒涛のクライマックスに磐石の状態で向かうためにも、作り手側にはより画期的な戦略が求められることだろう。
さて、ここからはランキングに話を戻そう。前週に興収10億円を突破する爆発的なオープニングと共に首位デビューを飾った『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』(公開中)は、ワンランクダウンしたものの、引き続き好調を維持。
公開2週目の週末3日間の成績は動員31万8400万人、興収5億2300万円で、累計成績では動員121万人、興収19億円を突破。2月9日(金)からは週替わりの入場者プレゼント第3弾に加えて、4DX・MX4D・ドルビーシネマ上映限定の入場者プレゼントの配布も決定。興収20億円突破はもちろんのこと、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』(21)の最終興収22.3億円を超えるのも時間の問題だろう。
また公開3週目を迎えた『ゴールデンカムイ』(公開中)も、前週からワンランクダウンで3位にランクイン。週末3日間の成績は動員16万3500人、興収2億4700万円を記録。これで累計成績では動員100万人の大台を超えて111万人に到達。興収も16億円を突破している。
4位と5位には前週に引き続き『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』(公開中)と『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(公開中)がランクイン。『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』の方は累計成績で動員423万人、興収57億円に迫っており、『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』は累計動員308万人を突破。興収も39億円越えと、次なる節目となる興収40億円到達が目前まで迫ってきた。また、公開14週目を迎えた『ゴジラ-1.0』(公開中)は、前週の10位から8位に再浮上を果たした。
そして6位には、2003年に放送され「平成仮面ライダー」シリーズの人気を決定付けた傑作「仮面ライダー555」のその後の物語が描かれる『仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド』(公開中)が初登場。半田健人や芳賀優里亜らオリジナルキャストの再集結も話題を集めており、再び「555」人気に火が点くことだろう。
以下は、1~10位までのランキング(2月2日〜2月4日)
1位『「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ』
2位『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』
3位『ゴールデンカムイ』
4位『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』
5位『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
6位『仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド』
7位『サイレントラブ』
8位『ゴジラ-1.0』
9位『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』
10位『ウィッシュ』
今週末は「超高速!!参勤交代」シリーズの土橋章宏の同名小説をムロツヨシ主演で映画化した『身代わり忠臣蔵』(2月9日公開)、スティーヴン・スピルバーグ監督の同名映画を原作にしたブロードウェイ・ミュージカルを映画化した『カラーパープル』(2月9日公開)、ブラムハウスプロダクションの新作ホラー『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』(2月9日公開)などが控えている。
文/久保田 和馬
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