映画ランキング - 全米映画
(2023/12/29~2023/12/31)
2024年1月1日
発表(毎週火曜更新)
2023年12月29日~2023年12月31日にアメリカで上映された映画の興行収入ランキングはこちら。『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』『アクアマン/失われた王国』『FLY!/フライ!』などがランクイン!(Box Office Essentials調べ)
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2
週末興収$23,950,000
累積興収$134,602,717
『チャーリーとチョコレート工場』に登場する工場長ウィリー・ウォンカの前日譚を描くファンタジー・アドベンチャー。「パディントン」シリーズのポール・キングが監督と脚本を、「ハリー・ポッター」シリーズのデイ···もっと見る
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1
週末興収$19,500,000
累積興収$77,845,000
海の生物を操る能力を持つアクアマンの活躍を描いたアクション・エンタテインメント『アクアマン』の続編。前作に引き続きジェームズ・ワンが監督、ジェイソン・モモアが主演を務める。また、前作でアクアマンの弟オ···もっと見る
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4
Anyone But You
公開未定-0週末興収$9,000,000
累積興収$25,085,000
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NEW
The Boys in the Boat
公開未定-0週末興収$8,317,000
累積興収$21,914,924
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NEW
Ferrari
公開未定-0週末興収$4,063,910
累積興収$10,920,617
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7
週末興収$2,504,418
累積興収$35,968,236
宮崎駿監督が少年時代に母から手渡された同名小説『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎著)にインスパイアされ、オリジナルの物語に自身の少年時代を重ねた自伝的ファンタジー・アニメーション。舞台は宮崎監督の記···もっと見る
2023年最後の週末となった12月29日から31日の北米興収ランキングは、『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』(日本公開中)が2週ぶりに首位返り咲き。公開13日目の12月27日に累計興収1億ドルの大台に突入した同作は、週末3日間で前週比124.5%の成績を叩き出し、年末年始はデイリー興収1位を保ったまま駆け抜ける。さらに公開21日目の1月4日には累計興収1億5000万ドルに到達したようだ。
参考までに、『チャーリーとチョコレート工場』(05)は公開9日目に1億ドル、同18日目に1億5000万ドルに到達している。『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』は年末年始という書き入れ時の恩恵をフルに受けることができたとはいえ、両者の差は着実に詰まりつつあることがわかる。ここから先の時期はビッグタイトルの公開も少なく、『チャーリー〜』の北米最終興収2億645万ドルを追い抜く可能性も充分に残されている。
この『ウォンカ』をはじめ、上位作品の多くがクリスマス直前週末となった前週よりも興収を伸ばすか少ない下落率にとどめることに成功。2週連続で3位となったイルミネーションの新作アニメ『FLY!/フライ!』(3月15日日本公開)は前週比136.6%、ワンランクダウンで5位となったラブコメ『Anyone But You』も前週比145.9%と大きな伸びを見せた。
そのなかで、前週1位スタートを飾った『アクアマン/失われた王国』(1月12日日本公開)は前週比66%の興収を記録。アメコミ作品は特に初動に偏る傾向が強く、1週目から2週目にかけて大幅に興収が下落することが近年では常態化していた。初動の3分の2の興収を保てたのは、DC作品としては前作『アクアマン』(18)以来。年末年始の恩恵か、あるいは初動で伸びあぐねたことが功を奏したのか。いずれにしても近日中には累計興収1億ドルに届くことだろう。
一方、クリスマス当日に異例の月曜日公開に踏み切った『カラーパープル』(2月9日日本公開)は、週末3日間で1173万ドルの興収を記録して4位にランクイン。初日にはデイリー興収1位を獲得する好スタートを切ったものの、それ以降の平日では他の作品の後塵を拝する結果に。それでも累計興収は5000万ドル到達目前。ここから本格化する賞レースで存在感を発揮すれば、息の長い興行を見込めるはずだ。
すっかりワーナー作品の話題でもちきりとなった年末年始。2023年の年間興収ランキングを制したのも、ワーナー作品の『バービー』(23)であった。公開から24週が経過した現在もロングランが続いており、年末の時点で北米累計興収6億3600万ドルほど。北米歴代興収ランキングでは、11位に浮上した9月以降順位が変わっていないが、10位の『ジュラシック・ワールド』(15)との差は1700万ドル。オスカーでの活躍も期待されており、再拡大上映されることがあれば逆転も可能だろう。
ちなみに年間で興収1億ドルを突破した作品は24本(うち2022年に公開された作品は2本)。毎年30本前後あったものがコロナ禍で大幅に減少したことは言うまでもなく、20本を超えたのは2019年以来4年ぶり。長く続いていたストライキの影響でビッグタイトルの公開スケジュールの見直しが相次いでいるが、2024年にはどんなヒット作が生まれるのか。引き続き北米の映画興行の動向に注目していきたい。
文/久保田 和馬
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