映画ランキング - 全米映画
(2024/5/10~2024/5/12)
2024年5月13日
発表(毎週火曜更新)
2024年5月10日~2024年5月12日にアメリカで上映された映画の興行収入ランキングはこちら。『猿の惑星/キングダム』『フォールガイ』『チャレンジャーズ』などがランクイン!(Box Office Essentials調べ)
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NEW
週末興収$56,500,000
累積興収$56,500,000
「猿の惑星」の起源を描くリブートシリーズ第4作。主人公のノアを演じる『To Leslie トゥ・レスリー』のオーウェン・ティーグをはじめ、「ウィッチャー」のフレイヤ・アーラン、「シェイムレス 俺たちに···もっと見る
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4
Tarot
公開未定-0週末興収$3,450,000
累積興収$12,015,419
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5
週末興収$2,525,000
累積興収$191,820,543
ハリウッド版「ゴジラ」シリーズと『キングコング:髑髏島の巨神』の世界観をクロスオーバーさせた「モンスター・ヴァース」シリーズ第5弾。前作『ゴジラvsコング』のアダム・ウィンガードが監督を引き続き務め、···もっと見る
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7
Unsung Hero
公開未定-0週末興収$2,250,000
累積興収$16,785,702
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8
Kung Fu Panda 4
公開未定-0週末興収$2,000,000
累積興収$191,172,075
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6
週末興収$1,804,642
累積興収$65,214,840
2つに分断され内戦が勃発した近未来のアメリカを描きだすアクション。A24が史上最高の製作費を投じて製作を務め、『エクス・マキナ』のアレックス・ガーランドがメガホンをとる。『パワー・オブ・ザ・ドッグ』の···もっと見る
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2
週末興収$1,500,000
累積興収$12,074,869
遠い昔、はるか彼方の銀河系で繰り広げられる壮大なスペース・サーガ「スター・ウォーズ」の序章。「スター・ウォーズ(エピソード4 新たなる希望)」(77)「同 エピソード5 帝国の逆襲」(80)「同 エピ···もっと見る
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9
Abigail
公開未定-0週末興収$1,100,000
累積興収$24,752,500
1968年に第1作が公開され、これまでリメイクやリブートも含めて9本の映画が作られてきた「猿の惑星」シリーズ。その7年ぶりの最新作にして、新たな幕開けを迎える『猿の惑星/キングダム』(日本公開中)が危なげなくNo. 1スタートを飾った先週末(5月10日から12日)の北米興収ランキング。このビッグタイトルのおかげで週末3日間の全体興収は前週比3割増しの9598万ドルとなり、閑散期からやや持ち直し傾向。それでも例年のサマーシーズンと比較するとまだまだで、あと何本かは映画館を盛り上げる強力な作品が必要だろう。
4075館で公開された『猿の惑星/キングダム』の初日から3日間の興収は5840万ドル。事前の予測では5000万ドル程度に落ち着くと見られていたが、今年公開された作品では『デューン 砂の惑星PART2』(日本公開中)の8250万ドル、『ゴジラxコング 新たなる帝国』(日本公開中)の8000万ドルに次ぐ3番目に高いオープニング成績を飾ることに成功。海外興収も好調で、すでに全世界興収は1億4000万ドルを突破している。
今作から新たな物語が進行するとはいえ、事実上はリブート3部作のその後(300年後という設定だ)が描かれている『猿の惑星/キングダム』。リブート3部作の成績をおさらいしておくと、第1作の『猿の惑星 創世記』(11)はオープニング興収5480万ドルで最終興収1億7676万ドル。続く『猿の惑星 新世紀』(14)が7261万ドルのオープニングを飾り最終では2億ドルを突破。そして前作『猿の惑星 聖戦記』(17)はオープニング5626万ドルで最終が1億4688万ドルとなっていた。
つまりオープニング成績だけで比較すればリブート3部作と遜色のない、むしろ『新世紀』以外の2作を上回る成績をあげていることになる。第1作の公開からもう56年。作品本数は決して多くないとはいえ、これだけ長期にわたって安定した人気を維持しているシリーズというのはかなり稀有なもの。オリジナルの第1作は言わずもがな伝説的な傑作だが、その後のオリジナルシリーズは決して評価が高かったわけでもなく、ティム・バートンによるリメイクも然り。それだけに、リブート3部作以降での回復力は目を見張るものがあるといえよう。
批評集積サイト「ロッテン・トマト」においても批評家からの好意的評価の割合は『創世記』が82%、『新世紀』が91%、『聖戦記』が94%と高く、今作も81%。人類の進化とその弊害によってもたらされる文明の崩壊という前提と、そのなかで描かれる比較的シンプルでわかりやすい作品テーマは50年以上前のオリジナルシリーズから変わらず守り続けられてきたもの。それでも映画技術の進歩をフルに活かしてこの特殊な世界観がよりリアリティあるものに生まれ変わったことが、シリーズの人気を現代まで保っている大きな要因と言える。
現にリブート3部作は、いずれもその年のアカデミー賞で視覚効果賞にノミネート。となると、今作が目指すのはやはり4作連続でのアカデミー賞視覚効果賞候補だろう。今年は前年のストライキの影響もあって例年よりもライバルになるビッグバジェットの大作が少なそうではあるが、『デューン2』という強敵がすでに存在している。サマーシーズンを牽引するヒットを飛ばして存在感を示し、今度こそ受賞までたどり着けるか注目だ。
前週初登場で首位を飾ったライアン・ゴズリング主演の『フォールガイ』(8月16日日本公開)は、前週比50%の興収となったものの、週末3日間で1000万ドル以上の興収を維持して2位に粘り込みをはかる。北米累計興収は13日の月曜日に5000万ドルを超え、海外興収と合わせた全世界興収は1億ドルを突破。
また、公開7週目もトップ5圏内を守り抜いた『ゴジラxコング 新たなる帝国』は累計興収1億9000万ドルを超え、2億ドル到達のカウントダウンが開始。『GODZILLA ゴジラ』(14)の最終興収まで830ドルほどに迫っているので、近日中にもそれを抜き去り、北米における「モンスター・ヴァース」シリーズ最大のヒット作となる公算だ。
文/久保田 和馬
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