離婚、育児、不登校…大人のいまこそ響く!「おジャ魔女どれみ」ベストエピソード10選
以上、駆け足で懐かしいエピソードの数々を振り返ってきたが、今回の映画『魔女見習いをさがして』で描かれるのはまさに、かつて「おジャ魔女どれみ」に憧れた少女たちの“いま”だ。
生まれも育ちもバラバラなソラ、ミレ、レイカの共通点は「どれみ」のファンであること。運命の出会いを果たした3人は、アニメに登場した場所を巡りながら距離を縮める一方で、自身の問題とも向き合うことになる。進路、仕事、恋愛…彼女たちが抱える悩みは、現実世界の“おジャ魔女世代”と変わらない。次の一歩を模索するその姿に、きっと誰もが共感し、勇気をもらえることだろう。
”おジャ魔女”世代を映す、等身大の主人公たち
幼いころにテレビで「どれみ」に親しんだ子どもたちの多くは現在20~30代。主人公たちも“おジャ魔女世代”として登場し、その姿形は「どれみ」タッチにデフォルメされているものの、内面はまるで現実の同世代を映しているかのようにリアル。3人はいまの“おジャ魔女世代”の代弁者でもあるのだ。
好きなものでつながる、格別のワクワク感
他人だったのに、好きなアニメや音楽、趣味などの共通点を見つけた途端、いっきに距離が縮まったという経験がきっと誰しもあるのではないだろうか。「どれみ」をきっかけに出会った3人の笑顔が、誰かと繋がる喜びを思い出させてくれる。
いまだからこそわかる、大人の悩みに共感
進路を模索するソラ、仕事上の人間関係に悩むミレ、ダメな恋人と別れられないレイカ。大人になってぶち当たる壁に苦悩する3人の姿に自分を重ね、共感する人も多いはず。彼女たちが「おジャ魔女どれみ」に導かれ、どうやって現状を打破するかに注目してほしい。
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今回チョイスしたベストエピソードを観れば、“おジャ魔女世代”ならきっと、「どれみ」と一緒に過ごしていたあの頃の、キラキラした夢見るような気持ちを思い出せること間違いなし。
今回の無料配信で初めて「どれみ」を観るという人たちにも、五十嵐卓哉監督、佐藤順一監督をはじめとするスタッフ、キャストが子ども向けと妥協せず、むしろ子どもに向けるからこそ普遍的な社会問題や家庭の事情に向き合った、本作ならではの魅力がきっと伝わることだろう。
そうして準備が整ったら今度はソラたちとともに、大好きだった魔女見習いたちを探しに劇場へ足を運んでみてはいかがだろう。
※初出時より、本文の記述を一部変更しました。
文/ほそいちえ 構成/MOVIE WALKER PRESS編集部