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GWを直撃する3度目の緊急事態宣言…東京・大阪・京都・兵庫の映画館の営業状況は?

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GWを直撃する3度目の緊急事態宣言…東京・大阪・京都・兵庫の映画館の営業状況は?

東京都、京都府、大阪府、兵庫県の4都府県に対し、政府は5月11日(火)までの緊急事態宣言を発出。それを受けてTOHOシネマズやイオンシネマなどの各シネコンチェーンをはじめ、4都府県にある各映画館は対応に追われている。例年であれば映画館が一年で最も賑わいを見せるゴールデンウィークを前に、各映画館の営業状況はどうなっているのか。現状を整理しながら確認していきたい。

まず今回の緊急事態宣言では、東京都と関西3府県ともに延床面積1000平方メートルを超える施設に対して休業要請が出されている。そのため都市部の商業施設内や郊外型の大型ショッピングモールなどに構える映画館はもちろんのこと、複数のスクリーンを要するシネコンなどはいずれも休業要請の対象に。全国興行生活衛生同業組合(全興連)は営業を続けられるように政府に陳情書を提出したが、それは認められなかったと報じられている。

一方で1000平方メートルを超えないミニシアターや名画座などは、休業の“協力依頼”の対象となっており、各映画館によってその対応に違いが見受けられる。東京・新宿のK’s Cinemaでは引き続き感染症対策を講じた上で平常通りの営業を行うことを発表しており、渋谷のシアター・イメージフォーラムでは座席の間隔を開けて販売。神保町の岩波ホールや渋谷のユーロスペース、飯田橋ギンレイホール(5月1日以降)などでは座席数を間引いた上で20時までの時短営業を行うことを発表。休業を決断する映画館も多数出てきているが、4月25日から5月11日までの間、全面的に協力した場合の支援金は1店舗あたり34万円に過ぎない。

こうした映画館に対する休業要請に対し、SNSなどですでに映画ファンや関係者の多くから疑問の声があがっている。昨年夏に全興連は、映画館における空気の流れを可視化する実験結果を発表。映画館が“密”になりにくい高い換気能力を有していることを明らかにした上で、その安全性の高さを繰り返し呼びかけていた。


その効果もあって、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(公開中)や『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(公開中)、『名探偵コナン 緋色の弾丸』(公開中)など、映画館への客足は徐々に回復。映画館側と観客側が共に気を緩めることなく厳重に感染症対策を講じることで、クラスター等の発生を抑え込むことにも成功してきた。

今回の主要都市圏での映画館の休業を受けて、東宝は『映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園』と、スタジオジブリの最新作となる『アーヤと魔女』の公開延期を発表している。今後も公開スケジュールが見直される作品が出てくる可能性もあるだけに、引きつづき注視していきたい。映画館文化が活況を取り戻した矢先の今回の緊急事態宣言による休業は、映画業界にさらなる打撃を与えることになるだろう。

各映画チェーンの対応は、以下のとおり。リストに掲載されていない各映画館の対応については、それぞれの公式ホームページや公式SNSを確認してほしい。

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