『アナザーラウンド』ヴィンターベア監督、亡き娘に賞を捧げる…国際長編映画賞受賞スピーチ全文&受賞後インタビュー
トマス・ヴィンターベア監督 国際長編映画賞受賞後インタビュー
ーー この映画の背景にあるストーリーを教えてください。
「この映画の背景には長いストーリーがあります。始まりは2013年にさかのぼります。そもそもは、アルコールに賞賛を贈る物語でした。それが、それ以上の物語に発展していきました。 スウェーデンの人々はすでにご存知のように、スピリットはアルコール以上のものを意味します。そして、この映画がただ存在するのではなく、生きることについての映画になっていることを願っています」
ーー映画の撮影中、あなたやあなたの家族にとってはもちろん困難な状況だったと思いますが、俳優やキャスト、スタッフがあなたの家族の一員のようになっていたと思いますか?
「この映画のキャストとスタッフは私の友人です。 ほとんどの人は以前から一緒に仕事をしていました。なかには、25年も一緒に仕事をしている人もいます。今作では、プライベートな事情もあり、通常よりも非常に親密な関係になりました。親しくなればなるほど、居心地の良さを感じ、自分の安全地帯を離れることができると思います。それが、この映画で私たちが一緒に成し遂げたことだと思います」
文/平井 伊都子
作品情報へ