7月29日は原作の誕生日!Amazon版「ロード・オブ・ザ・リング」についてわかっていることを総まとめ
本日7月29日で初版の刊行から67年を迎えるJ.R.R.トールキンのファンタジー小説「指輪物語」。同作を原作に、ピーター・ジャクソン監督がメガホンをとった「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの第1作公開からまもなく20年を迎えようとしているなか、現在ドラマシリーズやアニメ映画の製作が着々と進行中だ。
そこで本稿では、「IndieWire」に掲載された「“The Lord of the Rings”: Everything You Need to Know About Amazon's Big Money Adaptation」などを参考にして、アマゾン・スタジオが製作中のドラマシリーズ「The Lord of the Rings」について現時点で明らかになっている最新情報をまとめていきたい。
“映像化不可能”に挑んだ歴史をおさらい!
全世界でシリーズの累計発行部数4億5000万部を超える「指輪物語」の映像化が初めて実現されたのは1978年。それ以前から多くの監督が実写映画化を熱望しては、あまりの壮大さゆえに断念してきた同作は、ラルフ・バクシ監督のアニメーション映画として公開された。しかし内容は物語の前半のみであり、作品評価は伸び悩むことに。その後、1980年に続きの物語が「The Return of the King」として長編アニメ化されるのだが、こちらは日本公開されていない。
そして1990年代後半、ニュージーランドからハリウッドに進出してきたピーター・ジャクソン監督のメガホンで3部作すべての完全実写映画化プロジェクトが始動。紆余曲折がありながらも1999年に異例の3部作同時に撮影が開始され、その総製作費は2億8000万ドルを超える前代未聞のスケールに。承知の通りこのプロジェクトは大成功を遂げ、3部作の全世界累計興収は30億ドルに迫り、3作すべてがアカデミー賞作品賞にノミネートされ合計17のオスカーを獲得。完結編の『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』(03)はノミネートされた11部門をすべて制する偉業を成し遂げることになった。
その後、「指輪物語」よりも前に出版されたトールキンの「ホビットの冒険」の映画化も行われる。当初はギレルモ・デル・トロが監督を務め2部作として製作される予定だったが、結局ジャクソン監督が再登板。全3部作として2012年から連続公開されると、こちらも全世界累計興収29億ドルを突破する大ヒットを記録。いずれも原作ファンから熱い支持を獲得するなど、もっとも成功したシリーズ作品として語り継がれることとなった。