7月29日は原作の誕生日!Amazon版「ロード・オブ・ザ・リング」についてわかっていることを総まとめ
ドラマ版『LOTR』はどんな物語に?
そんな「指輪物語」のテレビドラマ化の第一報が報じられたのは2017年の秋。Netflixをはじめとした複数の企業で権利を争い、アマゾン・スタジオが権利を取得する。当初2億5000万ドル前後と言われていた製作費は、シーズン1だけで4億6500万ドルにのぼると見られており(単純計算で映画版「LOTR」3部作をあと2回作ることができる金額だ)、撮影開始前にシーズン2の制作も決定。今後シーズン5まで製作される見込みで、さらなるシリーズ継続やスピンオフの制作の可能性もあると言われており、破格の大プロジェクトとなることが想定されている。
肝心のストーリーについては今年1月に海外の主要媒体などで大々的に報じられた情報によると、「LOTR」よりも前の時代を描いた「ホビット」よりもさらに前、“第二紀”と呼ばれる時代が描かれるというのだ。原作ファンには周知のことであるが、これは単なる前日譚ではなく、時間的な隔たりは数千年にも及ぶ大きなもの。そのため「LOTR」で主人公のフロドを演じたイライジャ・ウッドがイギリスのメディアに対し、「興味はそそられますが、タイトルが『The Lord of the RIngs』なのは誤解を招くのでは」と懸念を表明。今後全貌が見えていくにつれて新たなタイトルが与えられることになるのだろうか。
気になるキャスト情報、ピーター・ジャクソンの関与は?
キャスト情報については2019年の秋に『ミッドサマー』(19)のウィル・ポールターが出演することが報じられるが、その後降板を発表。また映画版でケイト・ブランシェットが演じたガラドリエルの役として、『セイント・モード/狂信』のモーフィド・クラークがキャスティングされる。ほかにピーター・ミュランやロイド・オーウェンといったイギリスの実力派俳優を含め、現時点で数十名のキャストが発表されている。その大部分はあまり名の知られていない若手俳優やオーストラリアやニュージーランドの俳優が目立つ。それぞれがどのキャラクターに配役されているかは、まだ明らかになっていない。
映画版を手掛けたジャクソンの関与は早い段階で否定されており、代わりにショーランナーを務めるのはパトリック・マッケイとジョン・D・ペイン。『スター・トレックBEYOND』(16)の脚本にも参加したという2人だが、この大役に就任した2018年の時点で(現時点でも)ほかに代表作はなく、これだけの規模の作品としては異例の人選であることがわかる。どうやら彼らはJ.J.エイブラムスの推薦によって抜擢されたようで、本作の結果が彼らの今後を大きく左右することになるだろう。
クリエイティブ・チームにはほかに、「ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア」や「フリンジ」を手掛けたジェイソン・ケイヒルに、「ストレンジャー・シングス 未知の世界」のジャスティン・ドゥーブル、「ブレイキング・バッド」のジェニファー・ハッチソン、「ゲーム・オブ・スローンズ」のブライアン・コグマンなど。気鋭のショーランナーを支えるように、ドラマ界の急成長の立役者とも言える実力派が勢ぞろいした。