「本当の“家族”の映画だった」ムロツヨシの熱演光る初主演作『マイ・ダディ』に集まった、観客の想い
演技派俳優が集結!誰の心にも刺さる新たな“家族”の物語
厳しい試練に立ち塞がれながらも必死に生きる父と娘に加え、8年前に他界した妻の江津子役の奈緒、教会の炊き出しに足を運ぶホームレスのチューさんを演じた光石研、ストリートミュージシャンのヒロに扮した毎熊克哉、一男が足を運ぶ定食屋の店員・久美子に臼田あさ美といった実力派キャストたちの堂々たる演技も、物語に深みをもたらしている要素の一つ。彼らが表現する喜びや悲しみといった人生に付きまとう様々な思いは、観客の心にも深く刺さってくるだろう。
たとえば、「出演シーンは少なかったですが、人の温かさを表現された(チューさん役の)光石さんの演技が印象深かったです」(20代・女性)
「チューさんの言葉がすごく染みました」(30代・女性)
「いつもは憎まれ口ばかりのチューさんが、炊き出しの感謝とひかりを心配する気持ちを伝えたところに心温まりました」(30代・女性)
といった声が多数届いているチューさんもまた劇中で印象的な存在だ。いつも「俺は神は信じない、カレーを食べに来てるだけ」と軽口ばかり叩いているくせに、いざという時には一男を心配して相談に乗るなど、持ちつ持たれつの人間関係を象徴するようなチューさんからは、温かみを覚えることができる。
チューさんのみならず、牧師の一男に助けを求める一方で、そんな一男が窮地に立たされた際には支えようとする彼らのコミュニティが見せる姿は、ある種の家族のよう。血縁だけが家族の形ではないという作品のテーマを象徴しているようにも思える。
「本当の親子関係とはなんなのか考えさせられる映画だった」(50代・男性)
「“家族”というものを考えさせてくれる本当の家族の映画です」(30代・女性)
「親子は血縁だけじゃないと改めて思いました。一緒に過ごす時間が大切なんだ、と。我が子をもっとしっかり見ていきたいと思いました」(40代・女性)
これらの言葉が目立ったように、様々な側面から「家族とはなにか」を観る者に訴えかけてくる『マイ・ダディ』。悲劇的といえる題材を扱いつつも、希望を与えるポジティブなメッセージが込められた本作を、ぜひ劇場で見届けてほしい。
文・構成/サンクレイオ翼