女性同士の連帯感ってやっぱり素敵。ジェシカ・チャステインが主演&プロデュースしたスパイ・アクション『355』
国際色豊かないまをときめく5人の女優が、華麗なる共演!ジェシカ・チャステイン、ペネロペ・クルス、ファン・ビンビン、ダイアン・クルーガー、ルピタ・ニョンゴというドリームキャストが『355』(2月4日公開)に集結した。数々の名作で演技力を高く評価されてきた彼女たちが、5か国から集まったスゴ腕の女性エージェントチームのメンバーに扮し、そろい踏みでアクション・エンタテインメント作に挑む。いかに、この刺激的かつ魅惑のプロジェクトが実現したのか――。それがいまやハリウッドを代表する俳優の一人となった、主演のジェシカ・チャステインによる発案だったと聞くと、その経緯にますます興味を引かれる。
ジェシカ・チャステインの疑問がきっかけで生まれた“女性だけのスパイチーム”
事の発端は、チャステインが審査員を務めた2017年のカンヌ国際映画祭でのこと。街中に張り出されたある映画――世界中からスターが集められたアクション映画のポスターを見て、“なぜそこに女性が入っていないのか”と疑問を抱いたことがきっかけだったという。
それならば、とチャステインは大好きなスパイ映画を自ら作ろうと思い立つ。話を持ち掛けられたサイモン・キンバーグ監督は、「女性だけのスパイチーム映画を作るというアイデアにワクワクした」と快諾。共同でストーリーやキャラクター開発に取りかかった。
彼らは国際色豊かな作品を目指し、チャステインがずっと共演したいと思ってきた女性たちにコンタクトを取り始めた。例えば、スパイ活動とは無縁な心理学者のグラシエラを演じたペネロペ・クルスはその時のことを、「電話を掛けてきた彼女(チャステイン)から、どんな役を演じたいか聞かれた。だから『スパイ映画で見たことはないけれど、普通の人が普通じゃない状況に追い込まれるような、場違いの役がいい』と言った」と回想する。このアイデアを受け、クルスが特殊な立ち位置の心理学者を演じたというのが興味深い。
ほかの3人も同様、「女優たちを単に雇うのではない。それぞれが、演じる役のオーナーであり、各々がクリエイティブであるべき」というチャステインの方針が貫かれた現場であったようだ。