日常輝く青春ムービー『グッバイ、ドン・グリーズ！』、Koki,初主演の人気ホラーシリーズ最新作『牛首村』など週末観るならこの3本！

週末に観てほしい映像作品3本を、MOVIE WALKER PRESSに携わる映画ライター陣が(独断と偏見で)紹介します！

MOVIE WALKER PRESSスタッフが、いま観てほしい映像作品3本を(独断と偏見で)紹介する連載企画「今週の☆☆☆」。今週は、「宇宙よりも遠い場所」のいしづかあつこが贈る青春ムービー、実在の心霊スポットを舞台に描く「村シリーズ」第3弾、イランにおける“女性の生き辛さ”“不条理”を映しだしたサスペンスの、ハラハラする3本！

当たり前の日常が、ラストシーンを観たあとはキラキラの宝物のように思える…『グッバイ、ドン・グリーズ！』(公開中)

トト(右/声:梶裕貴)の高校進学により少し距離ができてしまったドン・グリーズ(『グッバイ、ドン・グリーズ！』)[c]Goodbye,DonGlees Partners

TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」で世界中から絶賛されたいしづかあつこ監督が贈る、ザ・青春ストーリー。消えたドローンを探して山道を行く少年3人組「ドン・グリーズ」。トラブルに満ちた彼らの小さな冒険は、やがて人生を変えるほど大きな奇跡へとつながっていく。物語の主人公といっても、3人はどこにでもいる15歳。ダラダラおしゃべりして、くだらないコトではしゃいで、自分の将来を思い悩んで…。3人が過ごす当たり前の日常が、ラストシーンを観たあとではキラキラの宝物のように思えるから不思議だ。3人組の声を演じるのは、花江夏樹、梶裕貴、村瀬歩。ヒーローを演じ慣れたキャスト陣の“普通の男子”っぷりにも注目。(映画ライター・ほそいちえ)

スクリーンに広がる出来事の数々が、単なる絵空事とは思えない…『牛首村』(公開中)

【写真を見る】泣き、叫ぶ！『牛首村』で初主演のKoki,がスクリーンで存在感を発揮[c]2022「牛首村」製作委員会

『犬鳴村』(19)、『樹海村』(21)に続いて、ホラー映画の鬼才、清水崇監督が放った「恐怖の村」シリーズの第3弾。モデルのKoki,の映画初主演&初主演でも話題の本作は、「坪野鉱泉」「牛首トンネル」など北陸地方に実在する超有名心霊スポットを舞台に、最恐の都市伝説“ウシノクビ”がモチーフのおぞましくもせつない物語を描く戦慄の和製ホラーだ。心霊動画に映っていた、自分とそっくりの少女はいったい誰なのか？彼女はなぜ牛首マスクを被せられたのか？その真相を解明するため、牛首村に向かった女子高生の奏音(Koki,)がやがて知るその村の秘密と風習が生々しい恐怖となって観る者に襲いかかってくる。閉ざされた村で昔から伝承され、実践されているその村ならではの恐ろしい“しきたり”。それはただの噂なのか、実際に行われていた(行われている)ものなのか？スクリーンに広がる出来事の数々が、単なる絵空事とは思えないから怖い！信じるか、信じないかはあなた次第だ。(ライター・イソガイマサト)

安直なハッピーエンドを拒絶した衝撃のクライマックス…『白い牛のバラッド』(公開中)

昨年のベルリン国際映画祭で上映されるや、一大センセーションを巻き起こしたイラン映画。シングルマザーの主人公ミナは、死刑に処せられた夫の冤罪が発覚したことにより動揺。親切で思いやりのある男と出会ったことで、彼女の日常は穏やかさを取り戻したに見えたが…。ヒロインがたどる波乱の日常や、謎の男の素性など、サスペンスフルな要素は見る者の目を否応なしに引きつける。その過程でジワジワとあぶりだされていく、信仰を極度に重んじつつ女性を下に見るイラン社会の現実。ミナの欲しかったものは、なんなのか？そして、それは得られたのだろうか？安直なハッピーエンドを拒絶した衝撃のクライマックスに、あなたはなにを見るだろう？(映画ライター・有馬楽)

映画を観たいけれど、どの作品を選べばいいかわからない…という人は、ぜひこのレビューを参考にお気に入りの1本を見つけてみて！

構成/サンクレイオ翼

※Koki,の「o」はマクロン付きの「o」が正式表記